大分県道601号小挾間大分線

大分県道601号小挾間大分線：由布市から大分市を結ぶ変化に富む道路

大分県道601号小挾間大分線は、大分県由布市と大分市を結ぶ一般県道です。由布市小挾間を起点に、大分市南大平寺を終点とし、豊かな自然と歴史、そして現代社会の息吹を感じられる変化に富んだルートとなっています。

路線概要と特徴

この路線は、由布市挾間町を経由することで、別府市と大分市を結ぶ重要なアクセスルートの一部を担っています。しかし、全線が整備されているわけではなく、区間によって道路状況が大きく異なります。片側1車線の区間から、離合が困難な1車線区間まで存在し、その幅は大きく異なります。近年、改良工事が進められ、片側1車線または1.5車線に拡張された区間も出てきていますが、依然として未改良区間も多く残されています。

全線を走破することで、別府市と大分市南大分地区を最短で結ぶことも可能ですが、実際には東九州自動車道大分ICへのアクセスや、国道10号（別大国道）の混雑を回避するルートとして利用されるケースが多いようです。また、観光面では、東洋のチロルと称される由布川峡谷へのアクセス路としても知られています。

路線状況：変化に富む風景と歴史

起点となる由布市小挾間では、大分県道52号別府庄内線と交差します。そこから分岐し、しばらくは離合困難な1車線の狭隘区間が続きます。しかし、その周囲には寺院や集落が点在し、歴史と文化を感じさせる風景が広がります。特に、念仏宗九州本山は、この路線の重要なランドマークとなっています。その荘厳な伽藍の横を通り抜ける独特の雰囲気は、この路線の大きな魅力の一つと言えるでしょう。

大分県のぞみ園付近からは片側1車線の区間となり、道路状況はやや改善されます。由布市挾間町赤野では、大分県道51号別府挾間線と重複区間があり、バス停や団地など、生活感が感じられる風景へと変化します。挟間町北方からは、1車線の旧道と片側1車線の新道に分岐し、大分大学医学部付属病院の東端で再び合流します。この合流点からは大分県道207号大分挟間線に接続し、さらに大分大学挾間キャンパス（旧大分医科大学）へと続く道となります。新道区間には、大分県道51号別府挾間線浜脇バイパス・鳥越峠方面からの広域農道が接続しており、地域間の交通を支えています。

合流後は北上し、大分川支流の東院川沿いを下っていくと、大分市街地へと入っていきます。由布川にかかる由布川橋を渡ると、大分県道619号中村別府線の新道・旧道両方の始点があり、その後、由布川と東院川が合流して賀来川となる地点を通過します。そこからは、大分市賀来の新興市街地が広がり、風景は大きく変わります。

JR九州久大本線や大分県道207号大分挾間線、用水路（初瀬井路）と並走しながら、大分自動車道の高架を潜り抜けます。南大分駅付近では片側1車線、荏隈郵便局付近では変則3車線（大分市街地方面2車線）へと変わり、交通量は増していきます。そして、逆Y字型の大道トンネル南交差点で国道210号と合流し、終点となります。

沿線と周辺環境

この路線沿いには、由布川峡谷をはじめ、多くの観光地や公共施設、教育機関などが点在しています。自然豊かな風景から、歴史的建造物、そして現代的な都市空間まで、多様な景観が楽しめるのがこの路線の特徴です。

具体的には、由布川峡谷、念仏宗九州本山、大分県のぞみ園、由布市立由布川小学校、大分大学挾間キャンパス、大分大学医学部付属病院、JR九州久大本線、大分市立城南小学校、福徳学院高等学校などが挙げられます。また、大分県道207号大分挾間線とは大分市内の区間で並走しており、地域交通において密接な関係があります。

まとめ

大分県道601号小挾間大分線は、単なるアクセス道路ではなく、地域住民の生活を支え、歴史と自然を繋ぐ重要な役割を担っています。その変化に富んだルートと、沿線に広がる多様な景観は、ドライブを楽しむ上でも魅力的な要素と言えるでしょう。

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