大善寺 (八王子市)

大善寺（だいぜんじ）

大善寺は、東京都八王子市大谷町に位置する浄土宗の寺院です。観池山（かんちさん）往生院（おうじょういん）と号し、本尊には阿弥陀如来を祀っています。地域の人々からは「どんりゅうさま」という通称で親しまれています。

由緒

大善寺の創建は、天正年間（1573年～1592年）に遡ります。この地を治めていた北条氏照が、牛秀を開山として滝山城下に創建したと伝えられています。その後、八王子城下に移転しましたが、八王子城の落城に伴い、大横町へと移りました。江戸時代には、浄土宗の檀林が置かれ、多くの僧侶がここで学んだとされています。しかし、戦後、大善寺は浄土宗から独立し、単立の寺院となりました。

1961年には、大谷町に場所を移し、一時的に大和田町に本堂を移した時期もありましたが、1981年に現在の大谷町に本堂が完成しました。その後、2018年には、再び浄土宗に復帰し、現在に至ります。

富士見台霊園

大谷町に移転して以来、大善寺は隣接する地に富士見台霊園を経営しています。この霊園には、多くの著名人が眠っており、文学、芸術、スポーツなど様々な分野で活躍した人々の墓所があります。

富士見台霊園に眠る著名人

松本清張（小説家）
赤塚不二夫（漫画家）
佐多稲子（小説家）
室田日出男（俳優）
市川正一（社会運動家）
駒井鵞静（作家）
竹内景助（三鷹事件の関係者）
小森田一記（雑誌編集者・事業家）
海老原博幸（プロボクサー）
井田誠一（作詞家）
手島右卿（書家・文化功労者）

所在地

東京都八王子市大谷町1019

脚注

『新編武蔵風土記稿』には、大善寺に関する記述が複数あります。
「八王子十五宿子安宿 大善寺」『新編武蔵風土記稿』 巻ノ101上多磨郡ノ13、内務省地理局、1884年6月。NDLJP:763990/71。
「元八王子村 大善極楽二寺跡」『新編武蔵風土記稿』 巻ノ104多磨郡ノ16、内務省地理局、1884年6月。NDLJP:763991/39。
「梅坪村 舊跡大善寺跡」『新編武蔵風土記稿』 巻ノ119多磨郡ノ31、内務省地理局、1884年6月。NDLJP:763994/65。

関連項目

関東十八檀林：江戸時代に浄土宗の学問の中心となった寺院群。
呑竜：大善寺の通称「どんりゅうさま」の由来となった僧侶。

外部リンク

八王子 富士見台霊園 大善寺：富士見台霊園の公式サイト内にある大善寺の案内ページです。

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