大宮神社 (山鹿市)

大宮神社

大宮神社は、熊本県山鹿市山鹿に位置する神社で、景行天皇を主祭神とし、阿蘇十二神を併せ祀っています。旧社格は県社であり、地域にとって重要な神社として古くから親しまれています。

由緒

神社の創建は、第12代景行天皇が筑紫巡幸の際、この地に仮の御所（行宮）を設けたことに始まると伝えられています。その後、行宮の跡地に天皇を祀ったのが神社の始まりとされています。

1072年（延久4年）には、菊池則隆が阿蘇十二神を勧請し、神社に祀るとともに、田地36町歩を寄進しました。以来、大宮神社は山鹿の鎮守として、代々の領主や藩主をはじめ、多くの人々から篤い崇敬を受けてきました。1871年（明治4年）には山鹿神宮と改称されましたが、1940年（昭和15年）に再び大宮神社と改称し、1943年（昭和18年）には県社に列格されました。

神域は約1万平方メートルに及び、境内には八坂神社をはじめとする境内社や、奉納された灯籠を保存する「燈籠殿」、猿田彦石碑群などがあります。これらの歴史的な建造物や石碑は、神社の長い歴史を物語っています。

祭神

大宮神社の主な祭神は以下の通りです。

景行天皇
阿蘇十二神

例祭日

大宮神社では、年間を通して様々な祭典が行われますが、主な例祭日は以下の通りです。

8月16日 – 山鹿灯籠まつり
11月15日 – 秋季例大祭

山鹿灯籠まつり

特に有名なのが、毎年8月15日から17日未明にかけて行われる「山鹿灯籠まつり」です。この祭りは、景行天皇がこの地に到着された際、濃霧の中、里人が松明を持って出迎えたことが起源とされています。文禄年間（1592年 – 1596年）には、松明が紙製の灯籠に代わり、神前に奉献されるようになりました。現在では、千人灯籠踊りなど、華やかな祭りとして全国的に知られています。

境内社

境内には、以下の境内社があります。

八坂神社 - 京都の八坂神社を勧請した神社です。例大祭である祇園祭は6月15日に行われ、「犬子ひょうたん祭」としても知られています。

交通アクセス

大宮神社へのアクセスは以下の通りです。

バス：熊本桜町バスターミナルから九州産交バス来民バイパス経由山鹿温泉ゆきに乗車し、「シルバー人材センター入口」下車、徒歩5分（約360m）
車：九州自動車道植木インターチェンジから約12km、菊水インターチェンジから約10km

参考文献

鈴木喬『熊本の神社と寺院』熊本日日新聞社、1980年、50頁
高木盛義『くまもと史跡散歩』熊本新評社、1982年、254-258頁

外部リンク

大宮神社

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