大島陸太郎

大島陸太郎

大島陸太郎（おおしま みちたろう、1884年10月8日 - 1970年1月18日）は、明治から昭和にかけて活躍した日本の陸軍軍人、政治家であり、華族の爵位を持つ人物です。最終階級は陸軍少将。貴族院の子爵議員としてもその名を知られました。

生い立ちと軍歴

大島陸太郎は、東京を本籍地とする陸軍将校・大島義昌の次男として生を受けました。1926年6月1日、父の死去に伴い家督を相続し、子爵を襲爵。華族としての地位も受け継ぎます。

1905年3月には陸軍士官学校（17期）を卒業。同年4月21日、歩兵少尉に任官し、軍人としてのキャリアをスタートさせました。その後も着実に昇進を重ね、1913年11月には陸軍大学校（25期）を卒業。1916年にはフランスへ留学し、国際的な視野を広げました。

帰国後は、近衛歩兵第2旅団副官、侍従武官兼軍事参議院幹事など、要職を歴任。1929年8月1日には歩兵大佐に昇進し、歩兵第4連隊長に就任します。さらに、第16師団参謀長を経て、1934年8月1日、陸軍少将に進み、近衛歩兵第2旅団長となりました。

しかし、1936年3月23日に待命となり、同年7月10日、予備役に編入。軍人としての第一線を退くこととなります。

満州国での活動と政治家としての歩み

予備役編入後、大島は満州国に渡り、国民政部警務司長、牡丹江省省長などを歴任。満州国の政治に深く関わりました。

1939年5月27日には、貴族院議員補欠選挙で子爵議員に選出され、研究会に所属して活動を開始。中央政界にも進出を果たします。小磯内閣では陸軍政務次官、内閣委員などを務め、政治家としての存在感を示しました。

しかし、1946年2月8日に貴族院議員を辞職。戦後の混乱の中、公職追放となり、公の場から姿を消しました。

親族

妻：大島鉦子（かねこ、藤堂高義三女）
養嗣子：大島小一郎（河瀬真四男）
二女：大島孝子（小一郎の妻）

まとめ

大島陸太郎は、陸軍軍人として、政治家として、そして華族として、激動の時代を生きた人物です。その足跡は、日本の近現代史を語る上で欠かすことのできない重要な要素と言えるでしょう。

参考文献

秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年。
福川秀樹『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年。
外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。
霞会館華族家系大成編輯委員会『平成新修旧華族家系大成』上巻、霞会館、1996年。
衆議院・参議院編『議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
人事興信所編『人事興信録』第14版 上、1943年。
『朝日年鑑』昭和22年版、朝日新聞社、1947年。

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