大手 (松本市)

松本市大手地区：歴史と現代が交錯する場所

長野県松本市の中心部に位置する大手地区は、大手1丁目から大手5丁目で構成されるエリアです。住居表示が実施されており、郵便番号は390-0874です。この地区は、歴史的な名残と現代的な都市機能が混在しているのが特徴です。

概要

大手地区には、縄手通り、四柱神社、旧第一勧銀松本支店ビル、青翰堂書店など、観光名所として知られる場所が点在しています。また、リバーサイド六九、松本市役所大手事務所、松本広域連合事務局などの公共施設に加え、女鳥羽清水や鯛萬の井戸といった歴史的なスポットも存在します。さらに、松本市道路元標もこの地区に位置しています。

オフィスビルや銀行・証券会社の支店が多く、飲食店や住宅も混在しています。古くから営業している老舗も多く、近年はマンションの建設が進んでいます。女鳥羽川を挟んで中央地区（1丁目～4丁目）と隣接しており、大名町通り、こまくさ道路（大手大通り、今町通り）、東町通り（旧北国西街道）、縄手通りなどの主要な道路が通っています。千歳橋近くの八十二銀行前バス停は、アルピコ交通バスの多くの路線が利用する交通の要所となっています。

以前は、六九や千歳橋周辺が市内で最も栄えていましたが、現在は駅前地区にその中心が移っています。かつての賑わいを復活させるため、六九商店街のアーケードを取り払い、再開発ビル（商店とマンションが入る）を建設しました。また、かつて縄手通り沿いにあった映画館は、現在マンションに建て替えられています。

多くの観光客は千歳橋を渡り、この地区の大名町通りを通ります。そのため、外国人も含めた多くの観光客が訪れますが、大名町通り沿いはオフィスビルが多く、観光にはあまり適していません。しかし、大名町通り沿いの建物は、自主的に高さを制限しており、統一感のある景観を保っています。

俗地名としては、今町、大名町、上土町、土井尻町、緑町、山辺小路、西堀、土手小路、大柳町、小柳町、辰巳町、六九町、餌差町、東町（半分）、下横田町（一部）などが大手地区に含まれます。

歴史

1965年9月1日に、大手地区全域で住居表示が実施されました。

映画館の歴史

かつては、松本市の商業の中心地であったため、映画館が多数存在しましたが、建物の老朽化や近隣都市のシネマコンプレックスに客足を奪われた影響で、すべて閉館しました。

松本東宝セントラル

松本市大手2丁目9-23に存在した東宝系の映画館です。1927年（昭和2年）に芝居小屋「松筑座」として開業し、その後「松本宝塚劇場」を経て「セントラル座」に改称しました。最終的には「松本東宝セントラル」となり、1993年には2館体制（シアター1：250席、シアター2：50席）となりました。松本市では早い段階でドルビーデジタルを導入し、2003年には映画の撮影にも使用されました。2004年10月24日に閉館し、77年の歴史に幕を閉じました。跡地には、老人福祉施設が建てられています。

その他の映画館

松本中劇（4丁目、2004年2月15日閉館）
上土シネマ（4丁目、2008年11月24日閉館）
* 松本エンギザ（4丁目、2010年6月27日閉館）

大手地区は、歴史と現代が交錯する魅力的なエリアです。観光客だけでなく、地元の人々にとっても重要な場所であり、その変化を見守り続けています。

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