大潟区

大潟区（おおがたく）

大潟区は、新潟県上越市の北東部に位置する地域自治区です。その区域は、上越市への合併により2005年1月1日に市に編入された旧中頸城郡大潟町と全く同じ範囲にあたります。日本海に面した海岸線と、豊かな水辺環境が特徴的な地域です。

地理

この地域は多くの湖沼が点在することで知られています。主なものとして、野鳥の宝庫としても名高い朝日池をはじめ、鵜ノ池、天ヶ池、中谷内池、蜘ヶ池、御手洗池などがあり、変化に富んだ自然景観を作り出しています。

産業

大潟区の重要な産業拠点として、国内で産出される石油のみを精製するという、国内でも珍しい形態を持つ製油所（現ENEOS株式会社）が立地しています。これは地域の経済において長年にわたり重要な役割を果たしてきました。

教育と文化

地域内には上越市立大潟町小学校と上越市立大潟町中学校があり、子供たちの教育を担っています。また、大潟区は「体操のまち」としても広く知られています。地域内には、国際的な大会も開催可能な上越市立上越体操場ジムリーナや、研修・合宿に適した大潟体操アリーナといった優れた体操関連施設が整備されており、全国各地から学校やスポーツ団体が合宿や大会のために訪れ、体操競技の発展に貢献しています。このような取り組みは、地域活性化にも繋がっています。

交通

大潟区は交通の利便性が比較的高い地域です。鉄道路線としては、東日本旅客鉄道（JR東日本）の信越本線が走り、犀潟駅、土底浜駅、潟町駅が設置されています。また、北越急行ほくほく線も犀潟駅を経由しており、首都圏方面へのアクセスも可能です。バス路線については、高速バスが北陸自動車道の潟町バスストップに停車し、県内主要都市や東京方面への利用が可能です。路線バスは頸城自動車が運行する幹線の上越大通り線や浜線、さらに頸北観光バスの路線があり、地域内の移動を支えています。道路網も発達しており、高速道路は北陸自動車道に大潟パーキングエリアスマートインターチェンジ（ETC専用）があります。一般国道8号が地域を縦断し、さらに新潟県道30号新井柿崎線や新潟県道77号上越頸城大潟線、新潟県道78号大潟高柳線など、複数の県道が地域の骨格を形成しています。

観光スポット・祭事

日本海に面した鵜の浜海岸は、夏には鵜の浜海水浴場として賑わい、美しい砂浜が広がります。海水浴場の近くには鵜の浜温泉があり、温泉旅館や施設で旅の疲れを癒すことができます。自然を満喫できる大潟キャンプ場や、人魚伝説にちなんだ鵜の浜人魚館も人気のスポットです。また、地域の夏の風物詩として「大潟かっぱ祭り」が開催され、多くの人で賑わいます。広大な敷地を持つ大潟水と森公園は、自然散策やレクリエーションに最適な場所です。

出身有名人

大潟区（旧大潟町）からは、日本の唱歌教育に大きな功績を残した作曲家、小山作之助や、新潟県議会議長を務めた藤縄清治といった著名人が輩出されています。

自然、産業、教育、交通、観光と、多様な側面を持つ大潟区は、上越市の中でも独特の魅力を放つ地域と言えるでしょう。

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