大田原綱清

大田原 綱清の生涯

大田原綱清（おおたわら つなきよ）は、戦国時代から安土桃山時代にかけて活躍した武将で、那須氏の家臣として知られています。彼の生い立ちや戦歴は、当時の日本の歴史を語る上で重要な要素となっています。

早年の生涯

綱清は天文7年（1538年）、大田原資清の三男として誕生しました。大田原氏は那須氏の時代において重要な武将家の一つであり、彼もその家柄に生まれました。若い頃から戦に関わりを持ち、天文18年（1549年）には喜連川五月女坂の戦いで初陣を果たし、その戦功を立てることとなります。

父親の資清が亡くなるのは永禄3年（1560年）のことですが、これにより綱清は家督を継承し、大田原家の家督を担うことになります。家督を継いだ後は、上那須衆を組織し、主君である那須氏と対立する局面もありましたが、永禄11年（1568年）に和睦が成立したことで状況は変わります。この和睦を経て、彼は周辺勢力との戦いを通じて那須氏を支える役割を果たしました。

戦の功績

その後、天正13年（1585年）には重要な戦闘として知られる薄葉ヶ原の戦いで、那須資晴と共に塩谷義綱・宇都宮国綱の連合軍を撃破しました。この勝利は彼にとって大きな名声を得る契機となり、主君のためにさらなる貢献を果たすことができました。しかし、彼の戦績はこれだけではありません。

同年の暮れ、綱清は那須家の資晴の許可を得て、大関高増・福原資孝の兄たちと共に千本資俊・資政父子を謀殺するという大胆な計略を実行しました。この暗殺により、彼らの遺領を分配し、さらなる権力の確立を図ったのです。

晩年と死去

しかし、彼の運命にはやがて病が訪れます。天正18年（1590年）には病に倒れ、嫡男である晴清に家督を譲ることになります。その後、彼はこの年に死亡しました。彼の死は、当時の武将としての綱清の終焉を迎えるものであり、周囲の人々にとっても驚きと悲しみをもって受け止められたことでしょう。

文化的な意義

外部リンクとして、彼に関連する文化財も紹介されており、江戸中期に描かれた大田原資清とその一族の肖像画があります。これは大田原市に指定されている有形文化財であり、彼の家系とその歴史を今に伝える貴重な資料とされています。肖像画には資清の他にも綱清やその兄弟、さらには後の大田原藩祖である晴清の姿も描かれ、当時の人々や文化に対する重要な資料となっています。これにより、大田原綱清の名前とその功績は、今日に至るまで語り継がれているのです。

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