大阪管区気象台

大阪管区気象台について

大阪管区気象台は、大阪府大阪市中央区大手前にある大阪合同庁舎第4号館内に位置する管区気象台です。近畿2府4県と、山口県を除く中国・四国地方を管轄しており、広範囲にわたる気象情報の発表や観測業務を行っています。

この気象台は、単に地域の気象を監視するだけでなく、重要な役割を担っています。気象庁が何らかの理由で緊急地震速報を発表できない場合、その代行として速報を発表する機能を持っています。これは、災害時の迅速な情報伝達において非常に重要な役割を果たしています。

歴史

大阪管区気象台の歴史は、1882年（明治15年）に大阪測候所として設立されたことに始まります。当初は大阪市北区堂島浜通に位置していましたが、その後、数回の移転を経て現在地に至っています。以下にその主な沿革をまとめます。

1882年：大阪府が大阪測候所を設置。
1884年：大阪府警察本署内に移転。
1888年：府立大阪一等測候所と改称。
1890年：大阪市北区堂島浜通に移転。
1910年：大阪市西区一条通に移転。
1919年：府立大阪測候所と改称。
1930年：文部省が中央気象台大阪支台を設置。
1933年：府立大阪測候所が大阪市東成区に移転。
1934年：室戸台風により中央気象台大阪支台の庁舎が流失、府立大阪測候所の無線鉄塔が倒壊。
1936年：中央気象台大阪支台が府立大阪測候所敷地内に移転。
1938年：中央気象台大阪支台に業務を引き継ぎ、府立大阪測候所を廃止。
1939年：中央気象台大阪支台が大阪管区気象台と改称。
1954年：日本初の現業用気象レーダーを設置。
1968年：高安山に気象レーダーを設置、大阪管区気象台敷地内のレーダーを廃止。大阪合同庁舎第2号館に移転。
1993年：大阪合同庁舎第4号館に移転。

これらの変遷を通じて、大阪管区気象台は技術の進歩とともに、より正確で迅速な気象情報を提供するための体制を整えてきました。

組織

大阪管区気象台は、管轄区域内の様々な気象台や測候所を統括しています。具体的な気象官署は以下の通りです。

管内地方気象台
近畿地方予報区
彦根地方気象台
京都地方気象台
神戸地方気象台
奈良地方気象台
和歌山地方気象台
関西航空地方気象台
中国地方予報区
* 四国地方予報区

地理的な特徴

大阪管区気象台の所在地は、上町台地の北部に位置し、標高23mと大阪市内では比較的高い場所にあります。この立地は、気象観測を行う上で重要な要素となっています。1993年の現在地への移転は、実際には西隣の建物への移動であり、観測を行う露場の場所は変わっていません。

まとめ

大阪管区気象台は、広範囲な地域の気象を監視し、災害時には重要な情報を提供する、地域社会にとって不可欠な存在です。その長い歴史の中で、幾度かの移転や組織改編を経て、現在の体制に至っています。この気象台は、最新の技術を駆使し、常に地域住民の安全と安心を支えるために活動を続けています。

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