大韓イエス教長老会 (統合)

大韓イエス教長老会（統合）の概要

大韓イエス教長老会（統合）は、韓国の長老派教会の一つであり、世界教会協議会（WCC）に参加していることから、エキュメニカル運動を推進する姿勢を持っています。2012年の時点で、この教会に所属する信徒は280万人を超えていたと言われています。

歴史背景

朝鮮における長老派教会の歴史は1884年、アメリカのH・N・アレン牧師が朝鮮に来たことに始まります。1885年には、H・G・アンダーウッド牧師が新門路にセムナン教会を設立しました。1912年には、長老派の教団が「朝鮮耶蘇教長老会総会」として組織され、これが後の大韓イエス教長老会の前身となります。

1947年、南部朝鮮では新たに「朝鮮イエス教長老会総会」が設立され、1949年には名称が「大韓イエス教長老会」に変更されました。この時期に、信徒たちの間で意見の相違が生じ、出獄聖徒を中心に高神派が分かれるなど、教会の統一が難しい状況も見られました。

統合派と合同派の分裂

1959年、エキュメニカル運動の一環としてWCCに参加するか否かをめぐり、内部で深刻な対立が発生しました。加入賛成派（統合派）と反対派（合同派）に分かれ、合同派は独立組織を設立し分離しました。その後、統合派は1960年にWCCを脱退しましたが、再統一の試みにもかかわらず、失敗に終わり、1969年にはWCCに再加入することとなります。

神学的立場

大韓イエス教長老会（統合）は、エキュメニカル運動に対して非常に積極的な姿勢をとっています。米国の長老派教会（PCUSA）との神学的な歩調を合わせ、1986年には「大韓イエス教長老会信仰告白」を作成し、2002年には「21世紀大韓イエス教長老会信仰告白書」を追加しています。

特に、カルヴィニズムに基づく「限定的贖罪」の教義に異議を唱え、カール・バルトの弁証法神学にもとづく解釈に重きを置いています。また、ウェストミンスター信仰告白や大教理問答は使用せず、小教理問答のみを採用しています。

組織構成

教団の規模は以下の通りです（2012年12月31日現在）:

• - 老会：65か所
• - 教会：8417か所
• - 牧師：16,853名
• - 信徒：281万0531名

教団本部はソウル特別市の鍾路区に位置しており、教会の中にはセムナン教会や永楽教会、明声教会などがあります。さらに、長老会神学大学校など数つの神学大学を運営しており、教育にも力を入れています。

関連団体との連携

世界教会協議会に参加することで、韓国の他の教派とも協力しており、韓国基督教協議会や韓国教会連合にも加入しています。

結論

大韓イエス教長老会（統合）は、長い歴史の中でエキュメニカル運動に取り組みながら、信徒たちの spiritual life を向上させるために尽力してきました。今後もこの教会に注目し、実際の活動に理解を深めていくことが重要です。

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