天の川 (北海道)

天の川（あまのがわ）

北海道檜山郡上ノ国町を流れる天の川は、渡島山地の尖岳を源流とする二級河川です。檜山振興局管内では、後志利別川、厚沢部川に次ぐ規模を誇ります。河川法上の登録は「天野川」となっています。

流域

天の川の源流部は「膳棚川」と呼ばれ、上膳棚川と下膳棚川が合流した後、北海道道5号江差木古内線に沿って流れます。中流域に入ると、針葉樹林の谷間を蛇行しながら流れ、宮越内川と合流すると谷が開け、水田地帯を流れるようになります。下流部は上ノ国市街地の西側を流れ、日本海へと注ぎます。天の川は上ノ国町の中心を流れる河川であり、総延長28.6kmのうち、うぐい川との合流地点から河口までの22.2kmが北海道の管理する二級河川区間です。

道内でも屈指の清流として知られ、アユやサケの遡上が有名で、シーズンには多くの釣り人が訪れます。支流ではヤマメやイワナなどの渓流魚も見られます。

地史

天の川という名称の由来は、1618年に上ノ国町に漂着したイエズス会宣教師が、後に地図を製作する際にその地点を「ツガ」と記したことが始まりです。その「ツガ」に「天河」という漢字を当てたことが、天の川の名称の起源とされています。

流域には、この天の川の名称にちなみ、わし座、はくちょう座、こと座をモチーフにしたギャラリーが設置されています。また、天の川に架かる天の川橋（国道228号）には、黄道12星座のレリーフが飾られており、夜間にはライトアップされます。川には毎年多くのアオサギが飛来し、バードウォッチング施設も整備されています。さらに、天の川伝説にちなんで、旧江差線上ノ国駅跡付近から上ノ国診療所までが「天の川かささぎロード」として整備されています。

かつて中流域には、観光PRを目的に設置された天ノ川駅（旧江差線：宮越駅 - 湯ノ岱駅間）がありましたが、2014年5月12日に江差線の一部区間が廃止された後、2015年7月に解体されました。この駅はオブジェであり列車は通過していましたが、入場券は湯ノ岱駅南側の湯ノ岱温泉で購入できました。

主な橋

天の川には以下の橋が架かっています。

天の川橋 - 国道228号
小森大橋
宮越橋
湯ノ岱大橋
中の沢橋 - 北海道道5号江差木古内線
天神橋
膳棚橋 - 北海道道5号江差木古内線
佐武橋 - 北海道道5号江差木古内線
堺橋 - 北海道道5号江差木古内線
桜橋 - 北海道道5号江差木古内線
津軽橋 - 北海道道5号江差木古内線
細川橋 - 北海道道5号江差木古内線
拓進橋 - 北海道道5号江差木古内線

支流

天の川には多くの支流が流れ込んでいます。

上ノ国目名川 - 二級河川（道管理区間9.7km）
古川 - 二級河川（道管理区間0.86km）
オモキノ沢川
苫符川 - 二級河川（道管理区間2.0km）
滝ノ沢川
沼の沢川
大平川
厚志内川
宮越内川 - 二級河川（道管理区間1.1km）
岳川
上宮越川
檜内沢川
茂平内川
ツラツラ川
上の沢川 - 二級河川（道管理区間7.0km）
澄川
上ノ沢右股川
上ノ沢下右股川
上ノ沢上右股川
下上ノ沢川
白水の沢川
下の沢川
小沢川
中ノ沢川
木挽ノ沢
三味線沢川
上中の沢川
下中ノ沢川
神明ノ沢川
焼川
下神明ノ沢川
うぐい川
下うぐい川
右股膳棚川
下股膳棚川
上膳棚川
下膳棚川

関連項目

上ノ国ダム - 支流である上ノ国目名川に建設された治水施設。

外部リンク

天の川（北海道上ノ国町）

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