太完善

太 完善（テ・ワンソン）の生涯と業績

太 完善（テ・ワンソン）は、1915年1月20日に朝鮮の慶尚南道河東郡で生を受けました。彼は大韓民国の政治家であり、実業家としても知られています。本貫は永順太氏で、彼の政治的・経済的な影響力は非常に大きなものでした。

学歴と初期のキャリア

太は1936年に京城法学専門学校（現在のソウル大学校）を卒業しました。その後、朝鮮殖産銀行や朝陽鉱業、漢江水力発電会社など、さまざまな企業で経験を積んだ後、朝鮮電業会社の社長を務めました。また、1947年には商工部直営の寧越鉱業所所長として活躍しました。

政治活動と役職

彼の政治家としての活動は、1950年の第2代総選挙において寧越郡選挙区から当選したことから始まります。その後、1960年の第5代総選挙でも再び当選しました。第2共和国の時代には復興部長官として国の復興に寄与しました。1961年5月3日から同月18日までの間、商工部長官を務め、経済の発展に貢献しました。

次第に彼の影響力は増し、1965年には民衆党の党務会議議長を、1969年には新民党の政務委員や財政委員長も歴任しました。1970年になると、朴正煕大統領に招かれ、経済科学審議会常任委員や大韓石炭公社の総裁を務めました。

さらに、1971年には建設部長官、1972年には副総理および経済企画院長官に就任しました。1974年からは韓国総合製鉄の社長となり、1975年には大韓重石の会長に就任しました。大韓商工会議所の会長や韓米親善会の会長も歴任し、1977年からは淑明学院の理事長、そして1978年には韓国精神文化研究院の初代理事長に就任しました。

最後の政治活動は、1979年の第10代総選挙で統一主体国民会議から選出され、維新政友会に所属する国会議員として活動しました。その後、維政会議長を務めるなど、さまざまな役割を果たしました。

晩年と死去

彼は退任後も1981年に韓米友情使節団国際諮問委員会の議長を務め、1987年には新民主共和党の常任顧問として活動していました。晩年には韓国経済社会研究所の会長として、経済発展に関する研究を推進しました。

1988年3月に高血圧の治療を受けた後、5月1日にソウル市瑞草区の自宅アパートで死去しました。享年73歳でした。

賞勲と評価

彼の業績は高く評価され、青条勤政勲章や金塔産業勲章、イラン国のホマユン1等勲章を受章しています。特に1970年代から80年代の漢江の奇跡に多大な貢献を果たしました。

家族

太 完善の家族には、息子の太錫源が駐カザフスタン韓国大使を務めており、孫のテ・ジュノは弁護士として活動しています。彼の遺産は、家庭においても政治・経済の分野においても引き継がれていると言えるでしょう。

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