太田栄次郎

太田栄次郎

太田栄次郎（おおた えいじろう、1857年11月12日 - 1927年7月17日）は、日本の陸軍軍人であり、最終階級は陸軍少将です。位階は従四位、勲等は勲三等、軍功は功三級です。

生い立ちと教育

太田栄次郎は、1857年（安政4年）に静岡県で士族の小森龍治の二男として生まれました。後に東京府士族の太田なつの養子となります。幼少期は、沼津兵学校附属小学校で学びました。1875年（明治8年）2月に陸軍士官学校（旧1期）に入学し、軍人としての道を歩み始めます。

軍歴

1877年（明治10年）2月、西南戦争に従軍し、実戦経験を積みました。同年12月に陸軍士官学校を卒業し、陸軍歩兵少尉に任官されました。その後、日清戦争にも従軍し、軍人としてのキャリアを重ねていきました。

1903年（明治36年）3月、歩兵第45連隊長に任命され、日露戦争に出征しました。同年12月には歩兵大佐に昇進。日露戦争では、大石橋の戦いや遼陽会戦といった激戦に参加し、沙河会戦直前には戦傷を負いました。1905年（明治38年）7月には歩兵第64連隊長に転任し、その後歩兵第37連隊長を務めました。

1907年（明治40年）11月、陸軍少将に昇進し、歩兵第10旅団長に就任。1912年（明治45年）4月に予備役編入となりました。

人物

太田栄次郎は、日清戦争、日露戦争という二つの大きな戦争に従軍し、数々の戦場でその武勇を発揮しました。特に日露戦争では、連隊長として激戦地を転戦し、その功績は高く評価されています。退役後も、その功績を称えられ、従四位・勲三等・功三級を授与されました。

家族

太田栄次郎の妻は、外交官の稲垣満次郎の養妹である道子です。次男の久元は東海銀行の銀行員として活躍し、長女の栄子は楠本正継に嫁ぎました。

墓所と戒名

太田栄次郎の墓所は、東京都新宿区の常圓寺にあります。戒名は荘厳院殿玄龍日輝居士です。

栄典

1897年（明治30年）10月15日には、正六位に叙せられました。

参考資料

人事興信所編『人事興信録』第4版、1915年。
外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。
福川秀樹『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年。
桑原嶽『市ヶ谷台に学んだ人々』文京出版、2000年。
* 樋口雄彦『沼津兵学校の研究』吉川弘文館、2007年。ISBN 978-4-642-03780-8

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