安康市

安康市は、中華人民共和国陝西省南部に位置する地級市です。

地理

陝西省の南部に位置し、商洛市、西安市、漢中市、湖北[[省]]、重慶市、四川[[省]]と接しています。市域は漢水の上流に位置し、豊かな自然に囲まれています。

歴史

安康市の歴史は古く、秦代には漢中郡が設置され、12の県を管轄していました。漢朝もこの制度を踏襲し、漢中郡を設置。西城県、安陽県、長利県、旬陽県、鍚県の5県が置かれました。三国時代には魏興郡と改称されました。

南北朝時代には、初め直州、後に西魏によって金州が設置されましたが、隋代になると再び西城郡が設置され、唐宋時代には金州となりました。

明初には金州とされていましたが、1583年（万暦11年）に興安州と改称され、漢中府の管轄となりました。1595年（万暦23年）には、興安州は漢中府から分離し、陝西布政司の直属行政区となり、漢陰県、平利県、旬陽県、紫陽県、白河県、石泉県を管轄しました。

清代になると、1782年（乾隆47年）に興安州は興安府に昇格し、安康県、平利県、旬陽県、白河県、紫陽県、石泉県の6県を管轄しました。

中華民国が成立すると、1913年（民国2年）には興安府管轄区域に漢中道が設置されました。1926年（民国15年）には、北伐の結果、南京国民政府による行政管理が開始されると漢中道は廃止されましたが、1935年（民国24年）には行政督察区制度の施行に伴い、陝西省第5行政督察専員公署が設置され、10県を管轄しました。

中華人民共和国成立後の1950年には、安康専区が設置され、1968年に安康地区と改称されました。そして、2000年12月には、安康地区が地級市の安康市に改編され、現在に至ります。

行政区画

安康市は、1市轄区、1県級市、8県を管轄しています。

市轄区: 漢浜区
県級市: 旬陽市
県: 漢陰県、石泉県、寧陝県、紫陽県、嵐皋県、平利県、鎮坪県、白河県

年表

1949年12月：陝南行政区安康分区が成立（1市10県）。安康市、安康県、漢陰県、洵陽県、白河県、平利県、鎮坪県、紫陽県、石泉県、寧陝県、嵐皋県を編入。
1950年5月2日：陝南行政区安康分区が安康専区に改称。
1950年5月：安康市が安康県に編入（10県）。
1950年11月：寧陝県の一部が長安県に編入。
1951年3月：洵陽県の一部が白河県に編入。
1953年7月：平利県の一部が鎮坪県に編入。
1956年3月：平利県の一部(豊金郷)が嵐皋県に編入、嵐皋県の一部(金鶏郷)が平利県に編入。
1956年5月：商雒専区鎮安県の一部が寧陝県に編入。
1956年6月：漢陰県の一部が寧陝県に編入。
1956年7月：漢陰県、漢中専区西郷県の各一部が石泉県に編入。
1956年8月：漢中専区西郷県の一部が石泉県に編入。
1957年3月：洵陽県の一部が安康県に編入。
1957年5月：漢中専区西郷県の一部が石泉県に編入。
1958年11月21日：嵐皋県が安康県・紫陽県に分割編入、寧陝県・漢陰県および漢中専区仏坪県の一部が石泉県に編入、鎮坪県が平利県に編入（6県）。
1961年8月16日：石泉県の一部が分立し、漢陰県・寧陝県が発足、安康県の一部が分立し、嵐皋県が発足（9県）。
1961年9月：紫陽県の一部が嵐皋県に編入。
1961年12月：漢中専区西郷県の一部が石泉県に編入。
1962年12月22日：平利県の一部が分立し、鎮坪県が発足（10県）。
1962年12月：嵐皋県の一部が安康県に編入。
1964年4月：商雒専区鎮安県の一部が安康県に編入。
1964年8月29日：洵陽県が旬陽県に改称。
1969年10月：安康専区が安康地区に改称。
1988年5月24日：安康県が市制施行し、安康市となる（1市9県）。
2000年6月23日：安康地区が地級市の安康市に昇格、安康市が区制施行し、漢浜区となる（1区9県）。
2021年1月20日：旬陽県が市制施行し、旬陽市となる（1区1市8県）。

交通

空港:

安康空港

鉄道:

襄渝線（湖北[[省]]襄陽市 - 重慶直轄市）
西康線（西安市 - 安康市）
陽安線（漢中市寧強県 陽平関駅 - 安康市）

外部リンク

* 安康市人民政府

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