安藤礼二

安藤礼二

安藤礼二（あんどう れいじ、1967年6月15日 - ）は、日本の文芸評論家であり、多摩美術大学芸術人類学研究所の所員、美術学部芸術学科教授として教鞭を執っています。

経歴

東京都で生まれた安藤礼二は、早稲田大学第一文学部考古学専修課程を卒業後、河出書房新社に入社し、編集者として民俗学や幻想文学の復刊、現代思想書の翻訳を手がけました。

2002年、「神々の闘争　折口信夫論」で第45回群像新人文学賞評論部門の優秀作に選出され、文芸評論家としての地位を確立しました。2006年には、『神々の闘争　折口信夫論』で第56回芸術選奨新人賞を受賞。その後、中沢新一氏のもとで多摩美術大学の助教授となり、2007年に准教授を経て教授に就任しました。2009年には、『光の曼陀羅　日本文学論』で第3回大江健三郎賞、第20回伊藤整文学賞を受賞。2015年には、『折口信夫』で角川財団学芸賞、サントリー学芸賞を受賞するなど、数々の賞を受賞しています。

著書

安藤礼二は、折口信夫研究をはじめ、近代思想、日本文学、宗教、民俗学など、幅広いテーマで著書を発表しています。主な著書として以下が挙げられます。

『神々の闘争　折口信夫論』（講談社、2004年）
『近代論 - 危機の時代のアルシーヴ』（NTT出版、2008年）
『光の曼陀羅 - 日本文学論』（講談社、2008年）
『霊獣 - 「死者の書」完結編』（新潮社、2009年）
『場所と産霊（ムスビ）- 近代日本思想史』（講談社、2010年）
『たそがれの国』（筑摩書房、2010年）
『祝祭の書物 - 表現のゼロをめぐって』（文藝春秋、2012年）
『折口信夫』（講談社、2014年）
『大拙』（講談社、2018年）
『列島祝祭論』（作品社、2019年）
『迷宮と宇宙』（羽鳥書店、2019年）
『吉本隆明 - 思想家にとって戦争とは何か』（NHK出版、2019年）
『熊楠 - 生命と霊性』（河出書房新社、2020年）
『縄文論』（作品社、2022年）
『井筒俊彦 - 起源の哲学』（慶應義塾大学出版会、2023年）
『死者たちへの捧げもの』（青土社、2023年）

これらの著書は、文芸評論の分野において重要な貢献を果たしており、読者に深い洞察と新たな視点を提供しています。

安藤礼二の研究は、単なる学術的な探求に留まらず、現代社会における文化や思想のあり方を問い直すものであり、その活動は今後の展開も注目されています。

外部リンク

* 多摩美術大学での紹介'>多摩美術大学での紹介

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