788年

788年の歴史的背景

788年（788ねん）は、ユリウス暦における閏年であり、多くの国で重要な出来事が起こった年です。この年は、日本、中国、朝鮮、ベトナムなどの地域における様々な歴史的な出来事が記録されています。

干支と他の紀年法

この年は、干支では「戊辰」とされています。また、日本では延暦7年にあたるため、皇紀では1448年となります。中国においては、唐の時代で「貞元4年」に該当し、周辺地域では渤海の「大興51年」、南詔の「上元5年」と記録されています。朝鮮では新羅の「元聖王4年」で、檀紀3121年とされています。

788年の出来事

788年には、特に日本での出来事が顕著に記録されています。3月には、東海、東山二道、および坂東諸国から約5万人の歩騎兵が動員され、多賀城に集結しました。これは、地域の安全保障や防衛体制の強化を目的としていたと考えられます。

また、12月には征東大使である紀古佐美が、征夷の任務を果たすために出発しました。征夷大将軍は、東方の征討を使命とする重要な役職であり、この出発はその後の歴史に影響を与えることとなります。

その他にも、同年にはイドリース朝がモロッコで成立しました。イドリース朝は、アラブのウマイヤ王朝からの流れを汲んでおり、北アフリカの歴史においても大きな影響を及ぼす王朝となります。

著名な出生と死去

788年にはいくつかの著名な人物が生まれています。例えば、新羅の第40代王である哀荘王がこの年に生まれました。彼は後に王国の発展に寄与する重要な人物として歴史に名を刻むことになります。また、平安時代の公卿である藤原愛発もこの年に誕生しました。

一方で、歴史的な転機とともに多くの著名な人物が亡くなっています。石川名足という奈良時代の官人は、7月11日に亡くなりました。また、大中臣清麻呂という公家も9月6日に亡くなり、彼の死は当時の貴族社会に影響を及ぼしたとされています。さらに、後ウマイヤ朝の初代アミールであるアブド・アッラフマーン1世や、唐代の僧である馬祖道一もこの年に死去し、彼らの死はそれぞれの地域における文化や宗教に大きな影響を与えました。

まとめ

788年は、多くの重要な出来事が重なった年であり、日本をはじめとするアジアの歴史においても意義深い年であったことが分かります。「戊辰」の年にあたるこの年は、記録に残る多くの動きが未来に向けての大きな基盤を築く役割を果たしました。

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