宝中線

宝中線

宝中線は、中国国鉄が運営する鉄道路線で、陝西省宝鶏市を起点とし、甘粛省平涼市を経由して、寧夏回族自治区中衛市に至ります。全長は498.19kmで、3つの省と自治区を結ぶ重要な役割を担っています。この路線は、地域の経済発展と人々の移動を支える重要なインフラとなっています。

概要

宝中線は、宝鶏駅から北西方向へ進み、千陽、隴県、華亭、平涼、固原、同心といった主要都市を経由して中衛駅に到達します。路線の大部分は単線で電化されており（交流25kV）、宝鶏～臥龍寺間は隴海線、柳家荘～中衛間は包蘭線と線路を共有しています。

路線の管轄は、起点から136.1km地点（安口窯～大寨嶺間）までが西安局、それ以北が蘭州局となっています。陝西省と甘粛省の境界は神峪河～安口窯間に、甘粛省と寧夏回族自治区の境界は新李～三関口間に存在します。

歴史

宝中線の建設は、1989年11月に国家計画委員会で承認され、翌1990年に正式に開始されました。建設は鉄道部の複数の局が担当し、1993年7月1日には千陽駅からの電化工事が始まりました。

1994年5月18日には全線の軌道敷設が完了し、同年6月10日には平涼駅で全線貫通を祝う式典が行われました。1995年5月11日から14日にかけて鉄道部の初験委員会による検査が行われ、1995年6月1日に正式に開通し、運営が開始されました。

開通を記念して、1995年6月8日には迎水橋駅（包蘭線）で開通式典が開催されました。2009年5月には、蘭州鉄路局管内の365.5kmのうち、145.8kmの区間でロングレール化が行われ、その後、全線がロングレール化されています。

駅一覧

宝中線には以下の駅があります。()内は一部の駅で、通過する列車もあります。

(宝鶏 - 宝鶏東 -) 臥龍寺 - 千河 - 鳳翔 - 馮家山 - 千陽 - 娘娘廟 - 隴県 - 史家鋪 - 火焼寨 - 神峪河 - 安口窯 - 大寨嶺 - 崇信 - 廟庄 - 平涼南 - 平涼 - 新李 - 三関口 - 六盤山 - 彭陽 - 廿里鋪 - 固原 - 沈家河 - 二営 - 三営 - 褚家湾 - 七営 - 韓府湾 - 李旺 - 土橋子 - 王団荘 - 同心 - 石壩 - 艾家村 - 長農 - 中寧南 - 大戦場 - 宣和 - 柳家荘 (- 鎮羅堡 - 中衛)

接続路線

宝中線は、以下の路線と接続しています。

宝鶏駅：宝成線
臥龍寺駅：隴海線
安口窯駅：安口南線（天平線に延伸予定）
柳家荘駅：包蘭線
* 中衛駅：太中銀線、包蘭線


宝中線は、地域間の人流・物流を支える重要な動脈であり、沿線地域の発展に不可欠な存在です。開通以来、沿線住民の生活を支え、地域経済の発展に貢献しています。

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