宝鶏市

宝鶏市：歴史と文化が息づく古都

宝鶏市（ほうけい/バオジー-し）は、中華人民共和国陝西省の西部に位置する地級市です。西安市から西へ約160kmの場所にあり、総人口は約328万人、都市圏人口は約121万人（2021年）を擁しています。この地は、古代中国の周王朝と秦の発祥の地として知られ、歴史的遺産が豊富に残されています。

都市精神

宝鶏市の都市精神は、「崇徳尚礼、和諧包容、聞鶏起舞、開放創新」と表現されます。これは、徳を重んじ、礼儀を尊び、調和を大切にし、包容力を持って、時を惜しんで努力し、革新を続けるという、この都市の価値観を表しています。

地理

宝鶏市は、陝西省の西部に位置し、咸陽市、西安市、漢中市、天水市、平涼市と接しています。この地理的な位置から、古くから交通の要衝として栄えてきました。

歴史

宝鶏市は、古代中国の歴史において重要な役割を果たした場所です。

周王朝と秦の発祥の地: 周原をはじめとする多くの遺跡が残されており、豪華な青銅器が多数出土しています。
陳倉城の築城: 紀元前762年、秦の文公によって陳倉城が築かれました。
韓信の戦い: 紀元前206年、秦の武将章邯が陳倉で劉邦配下の韓信に敗北。この戦いは「明修桟道、暗渡陳倉」の成句で知られています。陳倉は現在の宝鶏を指します。
郝昭の籠城戦: 228年、三国時代の魏の郝昭が寡兵で陳倉城に籠城し、蜀漢の諸葛亮を撃退しました。
宝鶏への改称: 757年、陳倉山（現在の鶏峰山）の石鶏が鳴いたことから、宝鶏に改称されました。

行政区画

宝鶏市は、4つの市轄区と8つの県を管轄しています。

市轄区:
渭浜区
金台区
陳倉区
鳳翔区

県:
岐山県
扶風県
眉県
麟遊県
千陽県
隴県
鳳県
太白県

年表

宝鶏市の歴史は、行政区画の変遷からも見て取れます。

1949年: 中華人民共和国陝西省宝鶏分区が成立。
1950年: 宝鶏分区が宝鶏専区に改称。
1960年: 宝鶏市が地級市に昇格。
1971年: 宝鶏市が再び地級市に昇格。
2003年: 宝鶏県の一部が分立し、陳倉区が発足。
2021年: 鳳翔県が区制施行し、鳳翔区となる。

経済

宝鶏市は、宝鶏チタニウム（宝鶏鈦業）の本社所在地であり、チタン産業が盛んです。

交通

宝鶏市は、中国西北地域の交通の要衝です。

鉄道:
宝鶏駅（隴海線、宝成線、宝中線）
宝鶏南駅（西宝旅客専用線、宝蘭旅客専用線）

道路:
高速道路：連霍高速道路、銀昆高速道路など
国道：G244国道、G310国道など

歴史遺跡

宝鶏市には、数多くの歴史遺跡が残されています。

法門寺
大散関
釣魚台
五丈原
周公廟
石鼓山

友好都市

宝鶏市は、国内外の多くの都市と友好関係を築いています。

国内:
連雲港市
柳州市
馬鞍山市

海外:
八幡市（日本）
テリトワール・ド・ベルフォール県（フランス）
メルトン（オーストラリア）
エルブロンク（ポーランド）
Landkreis Barnim（ドイツ）
Stockport（イングランド）
ウラジーミル（ロシア）

教育機関

宝鶏市には、以下の教育機関があります。

大学:
宝鶏文理学院

技術学校:
宝鶏職業技術学院
陝西電子工業職工大学

宝鶏市は、豊かな歴史と文化、そして経済的な発展を遂げている魅力的な都市です。

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