包蘭線

包蘭線（ほうらんせん）とは

包蘭線は、中華人民共和国の国鉄が運営する鉄道路線で、内モンゴル自治区包頭市から甘粛省蘭州市までを結んでいます。全長990kmに及ぶこの路線は、中国の東西を結ぶ重要な幹線の一つであり、京包線の西への延長として建設されました。

路線の特徴

包蘭線は、包頭からほぼ黄河に沿って西へ進み、恵農から寧夏回族自治区に入ります。銀川市を経由し、乾塘を超えて甘粛省に入り、終点の蘭州に至ります。特に、中衛から乾塘にかけてはトングリ[[砂漠]]の辺縁を通過し、中国で初めて砂漠を走る鉄道として知られています。

この区間では、砂漠での運行を可能にするために様々な防砂・治砂対策が施され、その成果は1987年に中国国家科学技術進歩特等賞を受賞しました。現在、包頭～恵農間と中衛～乾塘間が複線化されており、残りの区間の複線化と高速化も計画されています。

包蘭線は、寧夏回族自治区の動脈としての役割も担っており、宝中線と合わせて地域経済を支える重要なインフラとなっています。路線の管理は、起点から423.0km地点（落石灘～恵農間）までがフフホト局、そこから終点までが蘭州局によって行われています。

歴史

包蘭線の建設は1954年10月に始まり、1958年7月に開通、同年10月に営業が開始されました。

その後、1961年には蘭新線へのバイパスとなる乾武線が開通しました。1990年代には複線電化が進められ、1995年10月には迎水橋～乾塘間の複線電化が完成。1997年12月には乾塘～白銀西間、1998年10月には柳家荘～西湖間の電化が完了し、2009年4月には包頭～恵農間も電化されました。

接続路線

包蘭線は、以下の各駅で他の路線と接続しています。

包頭駅：京包線、包神線（万水泉駅）、包石線（包頭東駅）
包頭西駅：包環線（包白線）
臨河駅：臨策線
烏海駅：海拉線（烏吉支線）
烏海西駅：吉蘭泰線（海公支線）
恵農駅：東烏線
石嘴山駅：石汝支線（平汝線）
銀川駅：銀新支線、太中銀線（定銀支線・工事中）
大壩駅：大古線
中衛駅：宝中線（柳家荘駅）、太中銀線（黄羊湾駅・工事中）
乾塘駅：乾武線
白銀西駅：紅会支線
蘭州駅：隴海線、蘭新線、蘭青線

主要駅一覧

包頭 - ウラド前旗 - 五原 - 臨河 - バヤンゴル - 烏海 - 烏海西 - 恵農 - 石嘴山 - 平羅 - 銀川 - 青銅峡 - 中寧 - 中衛 - 乾塘 - 景泰 - 白銀西 - 皋蘭 - 蘭州

包蘭線は、これらの駅を通じて、中国北西部の広大な地域を結び、人々の移動と物流を支える重要な役割を担っています。

外部リンク

親歴包蘭鉄路開通（銀川新聞網） （簡体字中国語）

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