実行教

實行教（じっこうきょう）

實行教は、不二道に由来し、富士信仰に基づく教派神道の一つとして位置づけられています。正式な名称は「實行教」ですが、行政手続き上では新字体の「実行教」として登記されていることが一般的です。

概要

この教派の創立は1878年（明治11年）に遡ります。当時の不二道第十世の教祖であった柴田花守（後の柴田咲行）が「実行社」を結成し、1882年（明治15年）には独立した教派神道の一派として「實行教」と名付けられました。その後、扶桑教と同様に長谷川角行を開祖とし、伊藤身禄系統を引き継ぐ形となっています。

実行教の具体的な伝承は、五世食行身禄の三女である一行此花が六世として、彼女の養子である七世伊藤参行と続いています。参行は別の富士講に所属していた小谷三志に教えを乞い、後に教派の発展に寄与しました。三志は八世として富士信仰の呪術的側面よりも「実行」を重視し、1838年（天保9年）には「不二道」という名称を採用しました。

この時点で、実行教と扶桑教の二派に分岐することになりました。実行教では、信者は修行において主旨に沿った行名を授与され、必要な修行を達成すると、成功を称えるために三名が授けられます。

歴代道統及び管長

実行教の歴史には多くの管長が存在し、以下のように続いています：

1. 不二道開祖: 長谷川角行
2. 不二道統第二世: 黒野日行日玵
3. 不二道統第三世: 赤葉澰行玵心
4. 不二道統第四世: 森月行劊忡
5. 不二道統第五世: 伊藤食行身禄
6. 不二道統第六世: 伊藤花子一行
7. 不二道統第七世: 伊藤参行六王
8. 不二道統第八世: 小谷禄行三志
9. 不二道統第九世: 徳大寺参行三息
10. 不二道統第十世（實行教初代管長）: 柴田咲行三生（柴田花守）
11. 不二道統第十一世: 鵜殿中行三親
12. 不二道統第十二世（實行教二代管長）: 柴田忠行三恕
13. 不二道統第十三世（實行教三代管長）: 柴田中行三守（柴田孫太郎）
14. 不二道統第十四世（實行教四代管長）: 柴田謹行三美（柴田道守）
15. 不二道統第十五世（實行教五代管長）: 柴田辰行三禮（柴田辰彦）
16. 不二道統第十六世（實行教六代管長）: 柴田尋之


このように、實行教は不二道の教義を基にし、その教えを受け継いできた歴史的背景を持っていて、教徒たちは信仰を深めるために修行に励んでいます。信者の成長や修行の過程を重視する点が特徴であり、今後もその信仰の発展が期待されます。

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