宮乃風陽

宮乃風 陽

宮乃風 陽（みやのかぜ よう）は、1999年1月30日に沖縄県名護市で生まれた現役大相撲力士です。本名を宮城 陽といい、現在は中村部屋に所属しています。身長は171.5cm、体重は118.3kg。2025年5月場所において、自己最高位となる東十両13枚目への昇進を果たしました。

来歴

大相撲入門前

宮乃風は、アマチュア相撲の指導者である父親のもと、稽古場を遊び場として育ちました。5歳の時に相撲を始め、小学生の頃は相撲と並行してレスリングにも取り組み、双方で優れた成績を収めていました。中学校進学後は、父親の意向もあって相撲に専念することを決め、中学校3年時には全国都道府県中学生相撲選手権大会の軽量級で3位に入賞する実績を残しました。

中学校卒業後は、沖縄県立北部農林高等学校へ進学。高校時代は、当時相撲部のコーチを務めていた父親から直接指導を受け、技を磨きました。卒業後は、父親の母校でもある日本体育大学スポーツ文化学部武道教育学科に進み、大学でも相撲を続けました。大学時代は、第1回全日本個人体重別選手権大会のシニア男子85キロ未満級で優勝するなど、主に軽量級のカテゴリで輝かしい実績を積み重ねました。

大学卒業後は教員の道を志していましたが、大学在学中に後に師匠となる13代中村親方（元関脇・嘉風）と出会ったことが転機となります。この出会いをきっかけに大相撲への挑戦を決意し、進路を変更。当時中村親方が部屋付き親方として在籍していた尾車部屋への入門を決めました。

大相撲入門後

2021年5月場所で尾車部屋から初土俵を踏みました。8代尾車親方（元大関・琴風）の最後の弟子としても知られますが、入門当初から中村親方に師事していたという報道もあります。入門後、所属する部屋が二度の変遷を経験します。2022年2月7日には、尾車部屋の閉鎖に伴い二所ノ関部屋へ転籍。さらに、2024年6月1日には中村親方が同日付で新設した中村部屋へ転籍し、現在に至ります。

幕下上位で足踏みを続ける時期もありましたが、着実に番付を上げていきました。自己最高位を更新して西幕下2枚目で臨んだ2024年11月場所は、3勝3敗で迎えた14日目の7番相撲で敗れ、惜しくも負け越しを喫し、幕下上位の壁に跳ね返される形となりました。しかし、東幕下4枚目まで番付を下げて迎えた2025年1月場所では、再び3勝3敗からの14日目の7番相撲で十両力士である大奄美に勝利し、勝ち越しを決めました。この場所での十両昇進は成りませんでしたが、翌3月場所では東幕下筆頭の番付を得ました。

勝てば十両昇進に大きく近づくことが予想されたこの3月場所でも、星を五分に戻して14日目の7番相撲を迎えました。相手は十両の北勝富士。この一番に勝利し、4勝3敗と勝ち越しを決め、翌5月場所での十両昇進を確実なものとしました。同年3月26日に行われた番付編成会議で、正式に2025年5月場所での新十両昇進が決定しました。同時に、この場所から四股名を本名の「宮城」から、自身の本名にある「宮」の字と師匠である中村親方の旧四股名「嘉風」から「風」の字を取った「宮乃風 陽」に改名することが発表されました。

取り口

大学時代から得意としていたのは「ひねり技」です。大相撲の土俵でも、頭捻り、腕捻り、下手捻り、居反りといった多彩なひねり技で勝利を収めた経験があります。しかし、理想とする相撲は、相手の前ミツを取り、前に出る相撲であり、その実現を目指し稽古に励んでいます。

人物

同じ沖縄県名護市出身の俳優、黒木メイサ氏は父親方の親戚にあたります。2025年5月5日には、宮乃風自身の新十両昇進祝賀会が開催され、黒木氏もお祝いに駆けつけました。

主な成績

（2025年3月場所終了現在）

通算成績: 98勝63敗（24場所）

改名歴

宮城 陽（みやぎ よう）: 2021年5月場所 - 2025年3月場所
宮乃風 陽（みやのかぜ -）: 2025年5月場所 -

関連項目

大相撲力士一覧

外部リンク

* 宮乃風 陽 - 日本相撲協会

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