宮地嶽神社

宮地嶽神社

宮地嶽神社は、福岡県福津市に位置する歴史ある神社です。特に有名なのは、年に2回だけ見ることができる「光の道」と呼ばれる現象です。

概要

宮地嶽神社の創建は約1700年前に遡ります。社伝によれば、息長足比売命（神功皇后）が朝鮮半島へ渡る際に、宮地岳の山頂に祭壇を設け、天神地祇を祀って戦勝を祈願したことが始まりとされています。後に、神功皇后の偉業を称え、主祭神として祀り、随行した勝村大神、勝頼大神も合わせて「宮地嶽三柱大神」として祀られました。

現在の社殿は、祭壇が設けられたとされる宮地岳の山腹に位置しています。宮地岳山頂には宮地嶽古宮の祠と日の出参拝所があり、初日の出を拝む参拝客で賑わいます。宮地嶽神社は全国に存在する宮地嶽神社の総本社であり、年間220万人以上が参拝に訪れます。特に正月三が日には100万人を超える参拝客で賑わい、開運商売繁盛の神様として広く信仰を集めています。宗像地方では宗像大社と並ぶ参拝客数を誇り、日本一とも称される大注連縄、大太鼓、大鈴も有名です。

表参道には多くのお土産店が軒を連ね、商売繁盛にちなんだ招き猫やダルマなどが販売されています。また、名物の「松ヶ枝餅」は、宮地嶽神社の神紋である三階松紋が表面に押されています。

境内正面の石段は「男坂」と呼ばれ、その先には宮地浜へと続く約800mの直線道路が伸びています。この参道は、9月の秋季大祭で御神幸行列が牛車で往復する道として使用されます。また、2月下旬と10月下旬には、この参道の延長線上に夕日が沈み、「光の道」として多くの人々を魅了します。石段の脇には「女坂」と呼ばれる坂道があり、車両や牛車、参拝客が通行に利用しています。

2010年には屋根の一部がチタン製に補修され、伝統的な建築に最新技術が取り入れられた代表例となっています。

祭神

宮地嶽神社では、以下の三柱の神を「宮地嶽三柱大神」として祀っています。

息長足比売命（神功皇后）
勝村大神
勝頼大神

境内

境内には、一之鳥居から始まり、男坂、女坂、古札納所、大太鼓堂、茶屋、開運講社、藤棚、大鈴堂、手水舎、楼門、拝殿、本殿、開運堂、御神水、陰陽石、つつじ苑、山頂古宮跡など、多くの見どころがあります。

奥之宮

奥之宮には、「奥の宮八社」と呼ばれる神社が祀られており、「一社一社をお参りすれば大願がかなう」とされ、多くの参拝者が訪れます。

1. 七福神社
2. 稲荷神社
3. 不動神社
4. 万地蔵尊
5. 恋の宮（濡髪大明神・淡島神社）
6. 三宝荒神
7. 水神社
8. 薬師神社

宮地嶽古墳

本殿裏手には、国の史跡に指定されている宮地嶽古墳があります。この古墳は6世紀末から7世紀前半に造られた円墳で、内部には巨大な石室があります。石室からは多くの副葬品が発見され、「地下の正倉院」とも呼ばれています。出土品の一部は国宝に指定されています。

光の道・夕日の祭

年に2回、参道に夕日が沈む「光の道」は、多くの人々を魅了する絶景です。この時期には「夕日のまつり」が開催され、参道は観覧席として開放されます。

民家村自然広苑

境内には、各地から移築された古民家が立ち並ぶ民家村自然広苑があり、日本の伝統的な家屋を見学できます。

宮ZOO

境内の一角には小動物園があり、ヤギやエミューなどの動物と触れ合うことができます。

行事

宮地嶽神社では、年間を通して様々な行事が開催されています。

歳旦祭
玉替祭
開運宮座祭
初不動祭
大祈祷祭
節分祭
祈年祭
天長祭
ぜんざい祭
流し雛神事
緋桜神事
桜花まつり
春季大祭
奥の宮 薬師神社大祭
菖蒲まつり
早苗神納祭
御田植祭
大祓式
奥之宮 不動神社夏季大祭
大夏越祭
秋季大祭（御神幸祭）
抜穂祭
宵宮灯明祈願祭
御遷座記念大祭
七五三まつり
新嘗祭
大祓式・鎮火祭・除夜祭
朔日参り

文化財

宮地嶽神社には、国宝に指定されている宮地嶽古墳出土品や、福岡県指定文化財など、多くの文化財が所蔵されています。

交通

JR鹿児島本線福間駅から徒歩約25分、または西鉄バスで「宮地嶽神社前」バス停下車。
* 九州自動車道古賀インターチェンジから約7.5km。

メディアへの露出

宮地嶽神社は、日本航空のCMや映画の舞台としても知られています。

宮地嶽神社は、歴史、文化、自然が融合した魅力的な神社です。ぜひ一度、足を運んでみてください。

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