宮城県道2号石巻鮎川線

宮城県道2号石巻鮎川線

宮城県道2号石巻鮎川線は、宮城県石巻市内を東西に結ぶ主要地方道です。石巻市中心部を起点とし、牡鹿半島の鮎川地区へと至ります。

概要

この県道は、石巻市中心部から旧牡鹿町の中心である鮎川地区を結び、牡鹿半島の西側を南北に縦断します。起点から渡波町までは国道398号と重複しており、実質的には渡波と鮎川を結ぶ路線として機能しています。沿線住民にとっては生活道路であり、仙台方面から牡鹿半島や金華山方面への観光客にとってはアクセス道路として利用されています。

三陸海岸沿いを仙台湾（石巻湾）に沿って走り、北上山地最南部の山道と太平洋に面した海浜を行き来しながら進みます。終点では宮城県道220号牡鹿半島公園線に接続し、牡鹿半島の観光地へと繋がります。

2011年の東日本大震災からの復興事業として、起点の渡波町と終点の鮎川浜の中間地点である給分浜から小渕浜にかけて大規模な復興住宅団地が造成されました。

金華山へ向かうには、終点から海へと続く道を進むと船着場があります。また、伊達政宗が建造したとされるサン・ファン・バウティスタ号の復元船が展示されている宮城県慶長使節船ミュージアム（サン・ファン館）へのアクセス道路としても利用されています。

この県道は、全線にわたって概ね藩政時代の金華山道を継承しており、歴史的な道筋を辿ることができます。現在は、桃浦漁港周辺で風越Ⅲ期工区としてトンネル掘削を含む道路改良事業が進行中です。

路線データ

実延長：28.4155 km
起点：石巻市山下町
終点：石巻市鮎川浜

歴史

1954年（昭和29年）1月20日：建設省（現・国土交通省）が主要地方道に指定。
1954年（昭和29年）12月27日：宮城県告示第934号により、主要地方道10号「石巻鮎川線」として認定。
1993年（平成5年）5月11日：建設省から、県道石巻鮎川線が石巻鮎川線として主要地方道に再指定。
1993年（平成5年）10月19日：県道番号が決定され、県道2号に変更。
2019年（平成31年）3月29日：市町村合併による指定要件見直しに伴い、従来の県道石巻鮎川線が一旦路線廃止され、改めて路線認定及び道路区域の決定。
2021年（令和3年）4月13日：十八成浜復興道路の一部区間 (670 m) が開通。
2022年（令和4年）12月22日：給分浜復興道路事業 (2.0 km) が開通。
2023年（令和5年）3月：風越Ⅱ期道路改良工事が完成し全線供用開始。

路線状況

単独区間はほぼ全区間においてワインディングロードが続く線形です。牡鹿半島に入って最初の峠となる風越峠と、半島の中程にある小積峠はトンネルで通過します。

国道398号から分岐して間もなく、万石橋で万石浦の湾口を跨ぎ牡鹿半島に入ります。牡鹿半島では終点の鮎川まで他のリアス式海岸の幹線道路と同様に、低地の漁村と小高い山を交互に越えるルートを通ります。沿線の各漁港は東日本大震災の津波で壊滅的な被害を受け、道路の付け替えや防潮堤の整備、漁村集落の高台移転を含む復興事業が各所で実施されました。

トンネル

風越トンネル（風越峠、石巻市）：延長634m
新小積トンネル（小積峠、石巻市）：延長470m

地理

通過する自治体

石巻市

交差する道路

国道398号（重複区間）
宮城県道6号石巻停車場線
宮城県道33号石巻河北線・宮城県道7号石巻港線
宮城県道192号石巻雄勝線
宮城県道240号石巻女川線
国道398号・宮城県道193号渡波停車場線
宮城県道41号女川牡鹿線
宮城県道220号牡鹿半島公園線

沿線

万石浦
渡波漁港
牡鹿半島
硯上山万石浦県立自然公園
月浦（支倉常長出港の地）
荻浜港（石巻市荻浜）
石巻市立鮎川小学校
石巻市立牡鹿中学校
鮎川港
ホエールタウンおしか
給分浜十一面観音
金華山
田代島・網地島
十八成浜ビーチパーク
* サン・ファン・バウティスタ号

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