宮城県道37号仙台北環状線

宮城県道37号仙台北環状線：仙台の北を環状に結ぶ道路

宮城県道37号仙台北環状線は、仙台市の北西部を環状に結ぶ主要地方道です。泉区の都市計画道路宮沢根白石線から青葉区の宮城県道31号仙台村田線までを繋ぎ、仙台市中心部から北西部の郊外を環状に走る路線として機能しています。市民からは親しみを込めて「北環状線」や略して「北環」と呼ばれています。

仙台市の都市計画における位置づけ

この道路は、仙台市総合道路整備計画における「3環状12放射状線」という骨格幹線道路網の、内側から3番目の環状道路「市街地環状線」の一部を構成しています。仙台市が政令指定都市であるため、路線の全区間が市によって管理されています。

当初の計画では、仙台市中心部と、当時泉市と宮城町であった複数の自治体を経由するルートでした。その後、泉市と宮城町が仙台市に編入合併されたのち、仙台市中心部を経由せず、泉区と青葉区の中心部を直接結ぶ幹線道路として開通しました。この開通によって、合併後の仙台市の主要部を繋ぐ重要な役割を果たすことになりました。

起点から終点までの経路と特徴

起点となる東端は、七北田川の河岸段丘上に位置し、都市計画道路宮沢根白石線を介して国道4号仙台バイパスに接続します。そこから、七北田丘陵の上にある住宅地帯をアップダウンしながら進み、広瀬川流域の愛子盆地にある青葉区の国道48号へと至ります。

途中、泉中央地区に近い仙台市地下鉄南北線八乙女駅付近を通過し、終点付近では宮城県道31号仙台村田線を介して仙台西道路や愛子バイパスに接続します。東北自動車道仙台宮城ICへのアクセス道路としても利用できます。

特に、宮城県道264号大衡仙台線より西側の七北田丘陵（権現森丘陵）区間は、標高約200mに達する急な坂が続き、道路の最高地点でもあります。

沿線の特徴

仙台北環状線沿道には、ロードサイド店舗が多く立地しており、八乙女駅周辺や中山・吉成地区では特にその集積度が高いことが特徴です。八乙女駅周辺には、商業施設や飲食店などが集中しています。また、中山・吉成地区も住宅地と商業施設が混在した地域となっています。

建設と開通の歴史

仙台北環状線の建設は1978年度に宮城県によって開始されました。その後、複数の橋梁が完成し、1980年代後半から1990年代にかけて、段階的に開通区間が延長されました。1987年には仙台市地下鉄南北線の八乙女駅が開業し、1988年には泉市と宮城町が仙台市に合併されたことで、路線の全区間が仙台市内となりました。1989年には仙台市の政令指定都市移行に伴い、管理と整備が県から市に移譲されました。

2011年の東日本大震災では被災し、全線開通が遅れましたが、2011年9月27日に全線開通を迎えました。

主要な交差道路と沿線の施設

仙台北環状線は、国道4号仙台バイパス、宮城県道22号仙台泉線、宮城県道264号大衡仙台線、宮城県道31号仙台村田線、仙台市主要地方道90号仙台南環状線など主要な道路と交差しています。また、沿線には仙台市医師会看護専門学校、仙台市地下鉄南北線八乙女駅、泉中央病院、水の森公園、ブランチ仙台、イオン仙台中山店、仙台市環境局葛岡工場などの施設があります。

まとめ

仙台北環状線は、仙台市の発展に貢献する重要な道路インフラとして、市民生活や経済活動に大きく寄与しています。今後も、交通量の増加や都市開発に対応した整備が期待されます。

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