富丘駅

富丘駅（廃駅）

富丘駅は、かつて北海道紋別郡興部町に存在した北海道旅客鉄道（JR北海道）名寄本線の駅でした。1989年5月1日の名寄本線廃止に伴い、その歴史に幕を閉じました。

歴史

1956年9月1日：日本国有鉄道（国鉄）名寄本線の富丘仮乗降場（局設定）として開業。
1987年4月1日：国鉄分割民営化により、JR北海道に継承。同時に駅に昇格し、富丘駅となる。
1989年5月1日：名寄本線の全線廃止に伴い、廃駅となる。

駅構造

廃止時点で、富丘駅は1面1線の単式ホームを有する地上駅でした。ホームは構内の南西側、遠軽方面に向かって右側に位置していました。

仮乗降場を起源とする無人駅で、駅舎はありませんでしたが、ホームから少し離れた場所に待合所がありました。木造のホームには名寄方面に90度の角度で設置されたスロープがあり、駅施設外へと続いていました。

駅全体が高台の海岸段丘上に位置しており、道路へ出るには防雪覆い付きの階段を下る必要がありました。

駅名の由来

駅名は、所在地名に由来します。この地は元々、アイヌ語の「オ=シカリ=サロル（川尻が迂回する湿地）」または「オ=ム=サロル（川尻が塞がる湿地）」から「思沙流」と呼ばれる段丘地帯でした。1951年の字名地番改正の際、この地区の開拓先駆者で自治功労者の名前から「富」の一字を採り、それに「丘」を付けて「富丘」と名付けられました。

駅周辺

国道238号（オホーツク国道）
思沙留川
北紋バス「富丘」停留所

駅跡

2001年時点では、道路から駅構内への防雪覆い付きの階段のみが残っていました。駅跡前後の線路跡は農道として再利用されているようでした。2011年時点でも同様に防雪覆い付きの階段が残っており、ホーム跡には枕木が外された状態で放置され、散乱していました。線路跡も確認でき、築堤上の空き地となっていました。

旧駅附近の国道に立てられている「農業基盤整備事業」の看板には、当駅跡附近の名寄本線の絵が描かれていました。

隣の駅

北海道旅客鉄道（JR北海道）

名寄本線

沙留駅 - 富丘駅 - 渚滑駅

かつて富丘駅（当時は仮乗降場）と渚滑駅の間には、川向仮乗降場が存在していました。開業年月日は不明ですが、1956年11月19日には存在しており、1966年3月に廃止されました。廃止日は不明です。

脚注

[参考文献] 参考文献の情報をここに記載します。

関連項目

日本の鉄道駅一覧
* 特定地方交通線

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