富士山 (上田市)

長野県上田市富士山の詳細

地理

富士山は、上田電鉄別所線下之[[郷駅]]の南東に位置し、北から西にかけては下之郷や古安曽、東から南にかけては丸子地域に接しています。南には独鈷山に連なる山々がそびえ、その一つである富士嶽山は、西峰と東峰の二つの峰を持ち、それぞれ標高1034.4メートル、958メートルです。東峰には富士嶽神社が祀られ、古くから雨乞いの山として信仰されています。この富士嶽山が地名の由来となっています。

山々の北麓からは、駒瀬川や雨吹川が流れ出し、扇状地を形成しています。駒瀬川は鳥居原を源流とし、雨吹川や水出川と合流して尾根川へと注ぎます。扇状地には、上流から順に奈良尾、町屋、久保という集落があり、それぞれ上組、中組、下組とも呼ばれています。また、北には北の入池、砂原池、水沢池といったため池群が存在します。

歴史

富士山の地は、戦国時代には「東松本郷」という一つの郷の一部であり、江戸時代には上田藩領でした。元和2年に奈良尾村と町屋村に分割されましたが、明治時代には合併して富士山村となりました。その後、東塩田村との合併を経て、塩田町、そして上田市へと編入され、現在に至ります。

沿革

1874年（明治7年）：奈良尾村と町屋村が合併し、富士山村が誕生。
1889年（明治22年）：町村制施行により、富士山村が単独で自治体となる。
1949年（昭和24年）：東塩田村と合併し、東塩田村大字富士山となる。
1956年（昭和31年）：塩田町が発足し、塩田町大字富士山となる。
1970年（昭和45年）：上田市に編入され、上田市大字富士山となる。
2006年（平成18年）：上田市が合併し、上田市富士山となる。

経済・産業

扇状地の下部では水田が広がり、上部では薬用ニンジンなどの畑作やリンゴ、ブドウなどの果樹栽培が行われています。かつては養蚕業が盛んでしたが、昭和恐慌により衰退しました。戦後、依田[[川]]からの引水が可能となり、水田での安定した農業が可能になりました。また、地域内には堆肥センターや観光農園も存在します。

近年では、東塩田林間工業団地の造成が進み、町域東部の工業化も進んでいます。

交通

長野県道65号上田丸子線が町域の西端を、長野県道82号別所丸子線が北部を東西に走っています。上田バスの路線バスが運行しており、下之[[郷駅]]から丸子方面や古安曽方面へのアクセスが可能です。かつては上田温泉電軌西丸子線が通っていましたが、1963年に廃止されています。

施設・名所

公民館: 上田市塩田公民館奈良尾分館、中組分館、下組分館
コミュニティ施設: 上田市塩田構造改善センター
郵便局: 富士山郵便局
農業協同組合: JA信州うえだ塩田支所富士山店

神社

日米神社
唐猫社
富士嶽神社
佐加神社

寺院

西光寺：長野県宝の阿弥陀堂がある。
大円寺：上田市指定史跡「徳邦和尚火定の跡」がある。
永富教会

史跡・遺跡

奈良尾石造多層塔：鎌倉時代の石造七重塔。
奈良尾石造大姥坐像：室町時代の老婆の石像。
木皿遺跡：縄文時代の遺跡。
上大郷遺跡：縄文時代の遺跡。
海部野城跡：近世の城跡。
鴻の巣：上田市指定天然記念物の崖。

防災

南部の山際は土砂災害警戒区域に指定されており、特に河川・渓流の上流部は特別警戒区域です。洪水時には駒瀬川・雨吹川流域での浸水被害が想定されています。また、北の入池、砂原池、水沢池が決壊した場合にも、北部方面への浸水被害が懸念されます。

その他

郵便番号：386-1212
学区：上田市立東塩田小学校、上田市立塩田中学校
ごみ収集：地区ごとに曜日が設定されています。

この地は、歴史と自然が調和した魅力的な場所であり、訪れる人々に様々な発見と安らぎを与えてくれるでしょう。

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