富士見川越バイパス

富士見川越バイパス

富士見川越バイパスは、埼玉県富士見市下南畑交差点から川越市小仙波交差点に至る、全長約8kmの国道254号のバイパス道路です。この道路は、国道254号（川越街道）の慢性的な交通渋滞を緩和することを目的に建設されました。

概要

1977年（昭和52年）に着工し、1981年（昭和56年）8月1日に「富士見川越有料道路」として供用を開始しました。28年間の料金徴収期間を経て、2009年（平成21年）8月1日に全区間が無料開放され、現在の名称に変更されました。

バイパスは、立体交差を基本とし、信号機の数を減らす設計となっています。これにより、川越街道経由と比較して、平均所要時間を約15分短縮する効果があります。

都市計画決定以前には、片側3車線の地上一般部に加え、片側2車線の高架構造の専用部（首都高速道路）を設ける構想もありましたが、実現には至りませんでした。

有料道路時代の料金徴収区間は、木野目（北）交差点より南側でした。木野目（北）交差点から小仙波交差点までは、無料区間として開放されていました。

路線データ

路線名: 一般国道254号
起点: 埼玉県富士見市下南畑
終点: 埼玉県川越市大字木野目
延長: 8.0 km
規格: 第3種第2級
車線数: 4車線
車線幅員: 3.25 m
設計速度: 60 km/h
事業費: 約108億円

制限速度

道路の法定速度は60km/hですが、下南畑交差点の直前では40km/hの速度制限標識が設置されています。道路構造が高規格であるため、制限速度を超過する車両も多く、速度違反の取り締まりが頻繁に行われています。

歴史

有料時代

1日の通行台数は、1993年度（平成5年度）の約1万5400台をピークに、2008年度（平成20年度）には約9200台にまで減少しました。2008年末までに約1億1700万台が利用しましたが、料金収入だけでは建設資金を回収できず、約21億円の赤字が見込まれていました。このため、埼玉県は2009年度（平成21年度）の予算で事業清算に伴う補助金21億円を計上し、執行しました。

通行料金

料金は、勝瀬料金所（富士見市）の1箇所で徴収されていました。

普通車：200円
大型車（1）：320円
大型車（2）：730円
軽車両等：20円

無料開放後

道路管理者は埼玉県道路公社から埼玉県川越県土整備事務所に変更されました。2010年（平成22年）3月31日まで、使用されなかった回数券の払い戻しが行われました。また、勝瀬料金所の撤去や道路標識に「R254バイパス」などの表記が追加されました。

無料開放後、1日当たりの交通量は大幅に増加しました。2008年度の約9,200台から、2009年9月時点では約3.5倍の32,000台に増加しています。

年表

1977年（昭和52年）10月7日：着工
1981年（昭和56年）8月1日：供用開始
2009年（平成21年）7月31日：料金償還完了
2009年（平成21年）8月1日：無料開放

地理

通過する自治体

埼玉県

富士見市
ふじみ野市
川越市

接続するバイパスの位置関係

（東京方面）和光富士見バイパス / 浦和所沢バイパス - 富士見川越バイパス - 川越バイパス（松本方面）

関連情報

関連項目
関東地方の道路一覧
バイパス道路
無料開放された道路一覧
外部リンク
埼玉県道路公社

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