小倉正行

小倉正行（1952年 - ）は、日本のジャーナリストであり、食の安全保障、環太平洋パートナーシップ協定（TPP）、放射能汚染、輸入食品問題など、多岐にわたるテーマで積極的に発言しています。京都大学法学部を卒業後、国会議員秘書を経てジャーナリストとしてのキャリアをスタートさせました。

TPPへの反対と食料自給率の危機

小倉氏は、2011年の日本におけるTPP参加に強く反対しました。彼は、TPPが日本の農業を壊滅させ、国土を荒廃させ、有害な食品が国内に流入し、適切な医療を受けられなくなるという危機感を表明していました。食料自給率が13%まで低下するという具体的な試算を提示し、日本の食料安全保障に対する深刻な懸念を示しました。

輸入食品の安全性への懸念

中国からの輸入食品に含まれる漂白剤や、日本では使用が禁止されているポリソルベート、安息香酸などの添加物の危険性について指摘しています。これらの物質が基準値を超えて摂取された場合、気管支障害やアレルギー、子供への情緒不安定などの健康被害を引き起こす可能性があると警鐘を鳴らしました。

放射性物質ポロニウムの危険性

タバコに含まれる放射性物質であるポロニウムの危険性についても言及しています。ポロニウムはウランの100億倍の放射能強度を持ち、経口摂取による体内被曝が多臓器不全を引き起こし、死に至る可能性があると主張しました。ごく少量でも発癌のリスクを高めるというポロニウムの危険性を強調しました。

新型コロナウイルスと冷凍[[食品]]感染説

新型コロナウイルス感染症については、冷凍[[食品]]を介した感染の可能性を主張しました。物流作業員が冷凍[[食品]]や包装に触れることで感染し、海外からの輸入冷凍[[食品]]に触れるだけで感染するという説を唱えました。

輸入食品のモニタリング検査体制の不備

輸入食品のモニタリング検査の実施率の低さや、検査結果判明前に輸入が許可される現状を問題視しています。モニタリング検査で違反が判明した食品が既に国内に流通している事例があることを指摘し、検査体制の改善を訴えました。

ロシアのウクライナ侵攻と食料危機

2022年のロシアによるウクライナ侵攻に際しては、農林水産省が2002年に発表した「不測時の食料安全保障マニュアル」で想定された事態が現実になったと指摘しました。ウクライナが小麦生産大国であることから小麦価格の高騰、ロシアからの魚介類輸入の制裁による輸入停止など、食料供給におけるリスクを強調しました。

子供の健康問題と腸内環境

近年増加している子供のうつ病、発達障害、自閉症、学習障害などの問題について、腸内環境が脳内環境に影響を与えている可能性を指摘しています。食品添加物、残留農薬、残留抗生物質などが腸内環境や腸内細菌叢に悪影響を及ぼしているのではないかという懸念を示しました。

小倉氏は、これらの問題について多数の著書を出版し、講演会などを通じて、広く社会に警鐘を鳴らしています。彼の主張は、時にセンセーショナルであると捉えられることもありますが、食の安全保障に対する意識を高める上で重要な役割を果たしています。

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