小倉王

小倉王の生涯と功績

小倉王（おぐらおう、生没年不詳）は、奈良時代から平安時代初期にかけて活躍した日本の皇族であり、その名は雄倉王とも書かれます。彼は舎人親王の孫であり、中務卿・三原王の子にあたります。小倉王は官位として正五位下・内膳正を任命され、重要な役割を果たしました。

経歴の概要

小倉王の経歴は非常に興味深いものであり、彼の官位昇進は804年に始まります。延暦3年（784年）1月には無位から従五位下に叙爵され、同年の12月には従五位上となりました。翌年には小納言に昇任し、さらには延暦6年（787年）には阿波守の地位を得ることになります。また、延暦8年（789年）の皇太后・高野新笠の葬儀においては、山作司という役割を務めました。

その後も小倉王は政治の要職を歴任し、延暦18年（799年）には典薬頭および内膳正に任じられます。彼の官歴は『六国史』に詳細が記されており、その昇進は皇族の中でも一際目立ったものとなっています。

結婚と家族

小倉王の私生活に目を向けると、彼は小野家主（小野縄手の娘）を妻に迎えました。この結婚により、彼の子供たちも皇族の血を引くことになります。特に、彼の五男である清原夏野は著名であり、782年から837年まで生きた彼は後の時代に影響を与えました。さらに、別の子どもである男子・貞代王も存在するようですが、彼の母親については詳細が不明です。

政治的影響と功績

小倉王は自らの位を維持しつつ、皇族の中でも特異な役割を果たしました。特に注目すべきは、彼が延暦23年（804年）に五男の繁野王と兄である和気王の孫・山河王に対して、従三位に準じた高位の清原真人姓を賜与し、臣籍降下を願い出たことです。この措置は当時の皇族において一種の歴史的な影響をもたらしました。また、繁野という名を桓武天皇の皇女・滋野内親王に触れないように変更する許可を得たことも、彼の政治手腕を示しています。

まとめ

小倉王は、その多彩な経歴や皇族としての影響力を兼ね備えた重要な人物であり、彼の存在は奈良時代から平安時代初期の政治状況や皇族の在り方を知る上で欠かせないものです。彼の一生は、当時の日本の歴史と深く結びついており、今後も研究され続けることでしょう。

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