小向東芝町

小向東芝町 (こむかいとうしばちょう)

神奈川県川崎市幸区に位置する小向東芝町は、その名の通り、東芝小向事業所が全域を占める特殊な町です。住居表示は実施されておらず、郵便番号は212-0001ですが、事業所には専用の212-8581が付与されています。この地域は、かつて「荒久耕地」と呼ばれていた場所で、1937年に東京無線（現在の東芝）の工場が設置されたことから発展しました。

地理

小向東芝町は、幸区の東北部に位置し、面積は21.8ヘクタールです。町内全域が東芝小向事業所であり、住宅は存在しません。周辺地域としては、北に東古市場、東に第二京浜を挟んで小向町・小向仲野町、南に小向西町、西に古市場が隣接しています。これらの町は全て幸区に属しており、小向東芝町は区境や市境には接していません。

歴史

この町の名前は、全域を占める東芝小向事業所に由来しています。以前は「荒久耕地」という小字名があり、新しく開墾された土地であったことがうかがえます。1937年に東京無線の工場が設置され、通信機器、テレビ、レーダーと時代に合わせて製品を変えながら操業を続けてきました。元々は小向の一部でしたが、戦後の耕地整理によって町丁として独立しました。

旧字名

1952年の耕地整理により、小向字宮前耕地、字中原耕地、字荒久耕地、古市場字上台耕地、字下河原耕地、戸手字癸離河原耕地、下平間字池渕耕地の区域が統合され、小向東芝町が成立しました。

沿革

1937年: 東京無線の工場が操業を開始。
1939年: 東京芝浦電気が成立し、工場の所有が同社に移管。
1952年: 耕地整理により小向東芝町が成立。
1961年: 東芝中央研究所（現在の研究開発センター）と東芝科学館が設置。
1972年: 川崎市が政令指定都市に移行し、当地は幸区となる。

世帯数と人口

町域全体が東芝小向事業所の敷地であるため、居住者はおらず、住民基本台帳に基づく人口は0人です。

施設

東芝小向事業所
東芝研究開発センター
東芝科学館（2013年閉館）
幸警察署小向東芝町交番

事業所

2021年の経済センサス調査によると、事業所数と従業員数は以下の通りです。

事業所数の変遷については、経済センサスのデータに基づき変動。
従業員数の変遷についても、経済センサスのデータに基づき変動。

詳細な数値データは経済センサスの結果を参照してください。

交通

鉄道

町域内には鉄道駅はありませんが、JR鹿島田駅や新川崎駅が徒歩圏内です。これらの駅からは、以下の路線バスが利用可能です。

路線バス

東急バスと川崎市交通局が、川崎駅、武蔵小杉駅、五反田駅とを結ぶバス路線を運行しています。特に東急バスは、川崎駅と東芝小向工場を結ぶ直行便も運行しています。

道路

第二京浜国道（国道1号）

その他

日本郵便

郵便番号: 212-0001（集配局: 川崎港郵便局）

警察

町内の警察管轄区域は以下の通りです。

脚注

[脚注の情報は、参考文献の情報を参照]

参考文献

『川崎の町名』日本地名研究所 編、川崎市、1995年。
『川崎地名辞典（上）』日本地名研究所 編、川崎市、2004年。
『角川日本地名大辞典 14 神奈川県』角川書店、1984年。
幸区地誌刊行会『川崎 幸区地誌』有隣堂、1989年。ISBN 4-89660-090-8。

関連項目

幸区
東芝科学館
小向 (川崎市)
東芝町（曖昧さ回避）
企業城下町#企業名に由来する地名

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