小山田大学助

小山田 大学助について

小山田 大学助（おやまだ だいがくのすけ）は、戦国時代の日本において甲斐武田氏に仕えた武将です。彼は晴信（後の信玄）から勝頼までの2代にわたり、その家臣として活動しました。大学助の出自には、信濃国佐久郡の内山城代を務めていた父の小山田虎満（初代備中守、上原伊賀守）や、兄の小山田昌成（二代目備中守）がいます。なお、大学助の諱については「昌貞」とする説も存在しますが、確実な史料は見つかっていません。

来歴と役割

『甲陽軍鑑』によれば、大学助は永禄12年（1569年）の小田原攻めに際して、部隊の旗本として35騎を率いて出陣しました。この戦役では、兄の昌成とは別に独立した役割を果たしていたと考えられています。大学助に関する最初の文書としては、天正5年（1577年）閏7月の「誓願寺文書」があり、この文書では昌成の部下が喧嘩を起こし、静岡県静岡市にある誓願寺の山林に隠れていたことが記されています。また、天正7年（1579年）8月12日には、彼の被官10人が普請役を免除されたことが「飯島家文書」に記録されています。この文書が信濃国丸子（現在の長野県上田市）で伝承されていることから、大学助の家族、特に父の虎満と兄の昌成は小県郡でも影響力を持っていたと考えられます。

父の虎満は天正7年10月12日に亡くなりますが、その後も大学助は駒井昌直や駒井宮内大輔との文書記録に見られるように、駿河深沢城に居城としていたことが示されています。文書の年代は元亀2年（1571年）から天正7年（1579年）、または天正8年（1580年）のいずれかと推測されています。その後、大学助は兄の昌成と共に高遠城に入城しました。

天正10年（1582年）3月、織田信長による甲州征伐の際には、大学助は高遠城にて籠城し、城主の仁科盛信や兄の昌成と共に信長の嫡子である信忠の軍勢と交戦しました。この戦闘で大学助は討死を遂げます。また、大学助に関する伝承では、彼の法名が「格翁道禅定門」であったという情報もあります。彼の子孫は真田氏の家臣である山田氏とされ、大学助の名はその後も引き継がれていきました。

大学助の歴史は、彼自身の武勇だけでなく、家族との関係や、戦国の激流の中での立ち位置を物語っています。信濃国の豪族としての力や、武田氏の中での役割、さらには彼の子孫に至るまで、彼の存在は日本の歴史における一つの重要な点となっています。

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