小山路男

小山路男（こやま みちお）

プロフィール

小山路男は、1921年1月3日に東京府東京市本郷区（現在の東京都文京区本郷）で生まれ、1995年1月10日に心筋梗塞のため亡くなった日本の社会保障学者です。経済学博士（関西学院大学）。

学歴と職歴

1941年に東京商科大学（現在の一橋大学）予科を卒業後、1943年に同大学学部を卒業。1945年には同大学院特別研究生を修了し、東京産業大学助手となりました。その後、1950年に横浜市立大学経済研究所助教授、1964年に教授に就任。1965年には「イギリス救貧法史論」で関西学院大学より経済学博士の学位を取得しました。

1972年には横浜市立大学経済研究所所長に就任。1976年には上智大学文学部社会福祉学科教授となり、1981年に定年退任。その後、社会保障研究所（現在の国立社会保障・人口問題研究所）理事、1986年には福武直の後任として所長に就任し、1990年まで務めました。

社会活動

小山路男は、社会保障に関する様々な委員も歴任しました。老人保健審議会会長（1985年）、社会保障研究所専門委員、財団法人厚生統計協会委員、中央社会福祉審議会委員、社会保険審議会委員、社会保険労務士試験委員などを務め、社会保障制度の発展に大きく貢献しました。

受賞歴

1991年には、長年の社会保障研究における功績が認められ、勲三等旭日中綬章を受章しました。

研究内容

小山路男の研究は、社会保障制度の歴史的変遷と現状分析に焦点を当てていました。特に、イギリスの救貧法に関する研究は、その後の日本の社会保障制度を考える上で重要な基礎となりました。

著書

小山路男は、社会保障に関する多数の著書を執筆しました。主な著書としては、以下のものがあります。

『イギリス救貧法史論』 日本評論新社 1962年
『現代医療保障論』 社会保険新報社 1969年
『西洋社会事業史論』 光生館 1978年

共編著

『社会保険事典』 氏原正治郎,簗誠共編 社会保険新報社 1968
『社会保障論』 佐口卓共編 有斐閣双書 1968
『経済発展と福祉社会』 藤沢益夫共編著 社会保険法規研究会 1972
『社会保障教室 国民生活の安定と福祉を求めて』 山本正淑共編 有斐閣選書 1975
『福祉国家の生成と変容』 編著 光生館 1983
『明日の医療 8 医療保障』 編 中央法規出版 1985
『戦後医療保障の証言』 編著 総合労働研究所 1985
『戦後福祉の到達点（明日の福祉）』 仲村優一共編著 中央法規出版 1988

参考文献

『イギリス救貧法史論』著者紹介
「小山路男先生年譜及び著作目録」『社会保障研究』第26巻第4号、国立社会保障・人口問題研究所、1991年3月、460-467頁、ISSN 03873064、NDLJP:9209595。「国立国会図書館デジタルコレクション」
『人物物故大年表』

脚注

小山路男は、日本の社会保障研究の発展に大きく貢献した人物として、その業績は高く評価されています。彼の研究は、今日の社会保障制度を考える上で、重要な示唆を与えてくれます。

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