小早川茂平

小早川茂平：沼田小早川氏の礎を築いた武将

小早川茂平は、鎌倉時代中期に活躍した武将であり、安芸国沼田荘（現在の広島県三原市一帯）を所領としていました。父は小早川景平であり、茂平は沼田小早川氏の発展に大きく貢献した人物として知られています。

生涯

建永元年（1206年）、父・景平から所領である安芸国沼田荘を、次男の季平とともに分割相続しました。同年、沼田小早川氏の本拠地となる高山城を築城し、沼田荘の開発を積極的に推進しました。この開発こそが、その後の小早川氏発展の基盤となりました。

承久3年（1221年）の承久の乱においては、幕府方として参戦し、その軍功が認められ、新たに安芸国都宇竹原荘（現在の広島県竹原市一帯）の地頭職を得ました。これにより、小早川氏は沼田荘に加えて竹原荘も支配下に置くこととなり、勢力を拡大しました。

宝治元年（1247年）から正嘉元年（1257年）にかけては、京都に在住し、洛中の警備や六波羅探題の警護を務めました。この時期の京都での活動は、小早川氏が幕府との関係を深め、その地位を確立する上で重要な役割を果たしたと考えられています。

茂平は、晩年になると所領を子らに分与しました。長男の経平には沼田本庄船木郷（後の船木氏）、三男の政景には都宇竹原荘（竹原小早川氏）、そして三男の忠茂には信濃国水内郡赤川村（赤川氏）を与えました。沼田本庄の多くは嫡男の雅平（沼田小早川氏）に譲り、一族の繁栄を願いました。

小早川茂平の功績

小早川茂平は、沼田荘の開発や高山城の築城を通じて、沼田小早川氏の基盤を確立しました。また、承久の乱での軍功や京都での警備など、多岐にわたる活躍を見せ、小早川氏の地位向上に貢献しました。さらに、所領を子らに分与することで、一族の繁栄を図ったことも、彼の功績として挙げられます。

小早川茂平は、沼田小早川氏の歴史において、重要な役割を果たした人物であり、その功績は後世にまで語り継がれています。

参考資料

今井尭ほか編『日本史総覧』 3（中世 2）、児玉幸多・小西四郎・竹内理三監修、新人物往来社、1984年3月。ASIN B000J78OVQ。ISBN 4404012403。 NCID BN00172373。OCLC 11260668。全国書誌番号:84023599。

関連項目

土肥氏
総領

外部リンク

『小早川茂平』 - コトバンク
* 小早川茂平 - Webcat Plus

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