小林よしのりの関連人物

小林よしのりの交友関係：漫画制作から論争まで

本稿では、漫画家・小林よしのり氏が、『ゴーマニズム宣言』以降に広く知られるようになった、様々な人物との交友関係を掘り下げます。漫画制作関係者から、論争を繰り広げた論客まで、多岐にわたる人々との交流が、彼の思想や作品にどのような影響を与えたのかを考察します。

漫画制作関係者

アシスタント

山口豊実（バイオレンス・山口豊実）: 『東大一直線』の中盤からアシスタントを務め、パーマ頭と三角眼鏡が特徴。作品内では極悪非道に描かれ、小林氏がアシスタントや知人を醜く描いて笑いを取る手法の最初の対象となりました。
忌野重富（イマワノ）: 山口氏と入れ替わりで参加。『東大一直線』末期から『週刊少年マガジン』連載までを担当。20代後半ながら中年のような風貌で、暗い雰囲気が特徴。彼を主人公にした読切『鉄人28歳』も存在します。
広井英雄（チーフヒロイ）: 『ゴー宣』などで長く活動する古株アシスタント。よしりん企画のチーフアシスタントを務めます。アーノルド・シュワルツェネッガーを彷彿とさせる外見で、写真撮影が趣味。仕事に対しては大人な対応で、危険を顧みない小林氏を諌めることもあります。『厳格に訊け! 』の江呂井英雄や白井英雄、『おぼっちゃまくん』の卑怒井くんのモデル。
時浦兼（トッキー）: よしりん企画アシスタント。北海道出身で、中央大学文学部国文学科卒。漫画オタクで手塚治虫を敬愛し、ウルトラマンシリーズのファンでもあります。コロコロコミック増刊号にSF作品が掲載されたことも。『新・ゴーマニズム宣言』従軍慰安婦の章以降は、史料研究を一手に引き受けます。小林氏曰く「反左翼の鬼」。安倍晋三を批判した際に、ネット右翼から攻撃を受けました。
岡田征司（ポカQ）: 『茶魔』連載初期から参加。幼少期にヤクザの父親に捨てられた過去を持ち、ユーモラスなキャラクターで作品に欠かせない存在となりました。『 - 差別論』では、彼の悲劇的なエピソードも語られています。ジャイアント馬場のファンで、馬場をモチーフにした芸術作品を制作。『戦争論』シリーズの表紙に使われた「よしりん人形」は彼の作品です。
畠奈津子（ナッちゃん）: 父親の強い希望でスタッフとして採用。最初は田舎者でしたが、短期間で絵の実力を上げ、ファッションセンスも向上。しかし、思想的な相違から1年10ヶ月で退職。
（Sちゃん）: 『ゴー宣』のファンで、小林氏に憧れてスタッフとして採用。中国語が堪能でしたが、自己中心的な性格が災いし、3ヶ月で退職。

編集者・秘書

堀内丸恵、中野和雄、角南攻
久保雅一（クボちゃん）
金森由利子（カナモリ、ゆりぴゅ-）： 3代目秘書。美大卒で、卒論で「小林よしのり論」を描いたことがきっかけで、よしりん企画に出入り。文章も達筆な上に絵も描くようになり、ゴーマニズム宣言の構成や表紙を担当しました。体力的な限界や親孝行のため退社。
岸端みな（みなぼん）： 4代目にあたる現在の秘書。事務処理能力が高く、小林氏との軽快なやり取りが作中に描かれています。

知人・論客

甲斐よしひろ（ミュージシャン）： 小林氏とは小・中・高の同級生で親交が深い。高校時代には共に無線部に入部。
秋本治（山止たつひこ）（漫画家）： 『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の作者。小林氏とは互いに同期と認め合っています。コラボレーション漫画を執筆したことも。
勝新太郎（俳優）： 小林氏がファンであり、『ゴー宣』で対談が実現しました。
浅羽通明（評論家）/呉智英（評論家）： 『ゴー宣』初期からの対談相手。
大月隆寛（民俗学者、評論家）： 『ゴー宣』初期からの対談相手でしたが、後に袂を分かつ。
本多勝一（ジャーナリスト）： 南京大虐殺を巡る主張から小林氏と敵対関係に。
宮崎哲弥（評論家）： テレビ番組での共演が多く、意見の対立もありましたが、『わしズム』に連載を持つなど、関係は続いています。
田原総一朗（ジャーナリスト）： 度々共演し、対談本も出していますが、歴史観は一致しません。
西部邁（評論家）： 初期には対立していましたが、後に和解。共にシンポジウムに出演するなど親交を深めましたが、後に再び疎遠に。
福田和也（文芸評論家）： 『ゴー宣』初期から縁がありましたが、福田氏の主張に対して批判的な態度を取ることが多く、西部氏が頭を痛めることもありました。
渡部昇一（評論家）： いわゆる「親米保守派」の大御所。意見の食い違いはあるものの、原爆投下はホロコーストと同等の戦争犯罪との認識を共有。

その他の人物

小林よしのり氏は、上記以外にも多くの人物と交流を持ち、時には激しい論争を繰り広げてきました。これらの交流を通じて、彼の思想は常に変化し、深化を続けています。

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