小栗忠高

小栗忠高（おぐり ただたか）は、文化6年（1809年）に生まれ、安政2年（1855年）に47歳で没した江戸幕府の旗本です。知行は2,500石でした。

生涯

小栗忠高は、中川忠英（飛騨守）の四男として生まれました。その後、隣家の小栗家10代当主である小栗忠清の娘、くに子（くに、邦子）の婿養子となり、小栗家を継承しました。通称は又一（またいち）と称しました。義弟には日下数馬（庄次郎。房元）がいます。日下数馬は忠高が小栗家の婿養子となった後に出生したため、日下家の養子となりました。

忠高は幕府において持筒頭（もちつつがしら）などの役職を歴任し、嘉永7年（1854年）閏7月1日に新潟奉行に任命されました。新潟奉行在任中の安政2年（1855年）に病のため47歳で亡くなりました。墓所は新潟市にある法音寺（ほうおんじ）です。家督は長男である小栗忠順（おぐり ただまさ）が継ぎました。

忠高は生前に、小栗家の祭祀料として50両を、親交のあった紙問屋の藤井忠太郎（ふじい ちゅうたろう）に預けていました。これは、小栗家の祭祀を行う際に、法音寺への支払いに充てるためのものでした。このことから、忠高が家を重んじ、祭祀を大切にする人物であったことがうかがえます。

小栗忠高は、幕末の激動期を生き、幕府の役人として職務を全うしました。その短い生涯の中で、家督を継承し、新潟奉行として地方の行政に携わるなど、多岐にわたる役割を果たしました。彼の遺志は、息子である小栗忠順に受け継がれ、忠順は幕末の幕府において重要な役割を担うことになります。

参考文献

小川恭一編『寛政譜以降旗本家百科事典』東洋書林 1997年

関連項目

安積艮斎
* 三野村利左衛門

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