小田村四郎

小田村四郎

小田村四郎（おだむら しろう、1923年10月17日 - 2017年12月9日）は、日本の大蔵官僚、経営者、教育者であり、明成社社長、拓殖大学第16代総長、日本李登輝友の会会長（第2代）、日本会議副会長などを務めました。また、保守系団体の要職を歴任し、日本の政治、教育に大きな影響を与えました。小田村有芳の子、小田村寅二郎の弟であり、楫取道明の孫、千種有任・楫取素彦・楫取寿の曾孫にあたります。

生い立ちと学歴

東京府（現在の東京都）出身。学生時代には、日本学生協会の活動家として、当時の教育制度を批判し、その刷新運動に積極的に参加しました。1943年には学徒出陣を経験。終戦後、東京帝国大学法学部に復学し、卒業しました。

大蔵官僚としてのキャリア

1947年、大蔵省（現財務省）に入省。理財局国庫課に配属され、名古屋国税局長、内閣官房内閣審議室長、防衛庁経理局長などを歴任しました。1976年には行政管理庁事務次官に就任。1978年に退官し、その後日本銀行監事を務めました。行政官僚として、日本の財政、行政に深く関わりました。

教育者としての活動

1995年、拓殖大学第16代総長に就任し、2003年まで務めました。教育者として、大学運営に携わり、学生の育成に尽力しました。また、教育問題に関する提言も積極的に行いました。

保守系活動への関与

1997年、日本会議の設立大会に参加し、副会長に就任。保守系団体の活動に深く関わり、日本の伝統や文化を守る活動を積極的に行いました。また、アメリカ合衆国下院121号決議への抗議書に賛同者として名を連ねるなど、政治的な活動も行いました。2012年には、「安倍晋三総理大臣を求める民間人有志の会」を発足させ、安倍晋三の総裁選出馬を後押ししました。

その他の活動

日本李登輝友の会会長、國語問題協議會会長、財団法人日本国防協会顧問、靖国神社崇敬会総代など、多くの団体の要職を歴任しました。日本の歴史、文化、伝統を重んじる立場から、様々な活動を展開しました。

年譜

1923年：東京府に生まれる
1943年：学徒出陣
1947年：東京帝国大学法学部卒業、大蔵省入省
1976年：行政管理庁事務次官に就任
1995年：拓殖大学第16代総長に就任
2017年：死去

家系

小田村家は、長州藩の志士で初代群馬県令を務めた楫取素彦を曾祖父に持つ家系です。小田村四郎は、血縁上も楫取素彦の曾孫にあたります。また、吉田松陰の妹を曾祖母に持ち、歴史的な人物とのつながりも深い家系です。

思想

小田村四郎は、日本の伝統と文化を重んじる保守的な思想の持ち主でした。憲法改正の論議においては、「国民主権」「平和主義」「基本的人権の尊重」の三大原理は考慮する必要がないと主張し、日本独自の価値観を重視しました。

関係者

兄の小田村寅二郎は、国民文化研究会の理事長などを務めました。次男の小田村直昌は、公募民間人校長として様々な小学校の校長を務め、教育現場で活動しました。特に、小学校での愛国的な教育活動が一部で問題視されました。

主な著書

『憲法と自衛権』
『情勢の変化に対応する安全保障政策の抜本的見直し』
『占領後遺症の克服』
『こんな憲法にいつまで我慢できますか 亡国の民とならないために』

外部リンク

日本会議公式ホームページ
小田村 四郎（元行政管理事務次官、元拓殖大学総長）オーラルヒストリー
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小田村四郎は、日本の戦後史において、行政、教育、保守系活動など、多岐にわたる分野で活躍した人物です。その生涯と活動は、現代の日本社会を理解する上で重要な視点を提供します。

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