小野寺重太郎

小野寺重太郎について

小野寺重太郎は、1871年（明治3年）に福井県で生まれ、1939年（昭和14年）に亡くなった日本の陸軍軍人です。最終階級は陸軍中将で、その生涯を通じて日本の陸軍の発展に貢献しました。

生い立ちと初期の軍歴

小野寺は、小野寺長の長男として生まれました。陸軍幼年学校を経て、1891年（明治24年）7月に陸軍士官学校（2期）を卒業。翌年3月には砲兵少尉に任官し、野砲兵第3連隊に配属されました。その後、1896年（明治29年）11月には陸軍砲工学校高等科（4期）を優等で卒業。1900年（明治33年）12月には陸軍大学校（14期）を卒業し、着実にキャリアを積み重ねました。

軍人としての活躍

1901年（明治34年）5月には清国駐屯軍司令部付となり、その後、参謀本部出仕、参謀本部員、陸大教官を歴任。1903年（明治36年）6月には砲兵少佐に昇進しました。日露戦争では、1904年（明治37年）3月に第2軍参謀として出征し、その後も大本営参謀、第13師団参謀などを務めました。

1906年（明治39年）2月には陸大教官に再任。1907年（明治40年）11月には砲兵中佐に進級しました。1909年（明治42年）7月には参謀本部課長に転じ、1911年（明治44年）11月には砲兵大佐に昇進しました。1913年（大正2年）8月には野砲兵第13連隊長に就任しています。

将官としての活動

1915年（大正4年）8月には第14師団参謀長に異動し、1917年（大正6年）8月には陸軍少将に進級。陸軍野戦砲兵射撃学校長に就任しました。1919年（大正8年）4月には砲兵監部付となり、第16師団留守司令官、第16師団司令部付を経て、1921年（大正10年）7月には陸軍中将に進み、第8師団長に親補され、シベリア出兵に派遣されました。1924年（大正13年）2月には待命となり、同月、予備役に編入されました。

栄典と親族

小野寺は、その功績から以下の位階と勲章を授与されました。

1892年（明治25年）7月6日 - 正八位
1895年（明治28年）2月13日 - 従七位
1924年（大正13年）3月25日 - 従三位
1921年（大正10年）7月1日 - 第一回国勢調査記念章
1922年（大正11年）11月1日 - 勲一等瑞宝章


また、小野寺の親族には、弟に陸軍砲兵少佐の小野寺益、娘婿に陸軍中将の真崎久満雄、陸軍少佐の井上辰雄、義弟に陸軍中将の吉江石之助がいます。

まとめ

小野寺重太郎は、明治から昭和にかけての激動の時代を、陸軍軍人として駆け抜けた人物です。数々の要職を歴任し、その卓越した能力と功績から、陸軍中将まで昇進しました。彼の生涯は、日本の近代史における軍事史の一側面を映し出していると言えるでしょう。

参考文献

秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年。
福川秀樹『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年。
外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。

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