尾上紫

尾上 紫（おのえ ゆかり）

尾上紫（おのえ ゆかり、1974年8月30日生まれ）は、日本舞踊家であり女優です。本名は羽鳥友加里。東京都で生まれ育ち、青山学院大学を卒業しました。彼女は日本舞踊の尾上流の名取師範として、舞台の世界で活躍しています。彼女の家族も日本舞踊に深く関わっており、父は日本舞踊家の尾上墨雪（二代目尾上菊之丞）、弟は三代目尾上菊之丞、そして夫は日本舞踊家の西川扇左衛門です。

略歴

尾上紫は日本舞踊三代家元の尾上墨雪と元宝塚歌劇団娘役の母のもとに生まれました。彼女は東京・銀座で幼少期を過ごし、幼稚園から大学まで青山学院で学びました。日本舞踊の師匠には、二代目尾上菊之丞と六世藤間勘十郎がいます。3歳の時には新橋演舞場で初舞台を踏み、その後も多くの歌舞伎興行に出演し、特に十八代目中村勘三郎の舞台で胡蝶役を演じました。

1991年、15歳で尾上紫の名を授かり、日本舞踊の道を歩み始めました。以降、彼女は自身のリサイタルを行い、国内外の多様な公演で活躍します。舞踊界での実績として、1997年と1998年の新春舞踊大会で大会賞を受賞、1999年には大会賞と会長賞を獲得しました。さらに、2008年には舞踊批評家協会の新人賞も受賞しています。

女優としても、彼女のキャリアは2000年に始まり、TBSの『あっとほーむ』での主演をはじめ、テレビドラマや映画、舞台で多彩な役柄を演じてきました。プライベートでは、2012年に日本舞踊家の西川扇左衛門と結婚し、母校の青山学院の礼拝堂にて挙式を行いました。

人物

尾上紫の特技には日本舞踊、常磐津、長唄、三味線、お囃子があります。趣味としてはテニスや歌を楽しむ一面もあります。また、彼女は「姫」というあだ名で親しまれ、舞踊会では「姫音羽」という声援が飛ぶこともしばしばです。

出演歴

テレビドラマ

• - 大河ドラマ（NHK）

- 葵 徳川三代（2000年） - お万の方 役
- 平清盛（2012年） - 祇王 役

• - あっとほーむ（2000年、TBS） - 主演・岩崎（森下）葵 役
• - 火曜サスペンス劇場（日本テレビ）

- つぐない 婚約破棄（2001年） - 岩田幸江 役
- だます女・だまされる女3（2001年） - 杉山絵理 役

• - 女と愛とミステリー（テレビ東京）

- 松本清張特別企画・わるいやつら（2001年） - 浅沼看護婦 役
- 松本清張特別企画・黒い画集〜紐（2005年）

各テレビドラマでは、さまざまな役柄で印象的な演技を残しています。

映画

• - 長崎ぶらぶら節（2000年） - 雪千代（お雪） 役
• - オペレッタ狸御殿（2005年） - きなこ 役
• - 不撓不屈（2006年） - 栗原早苗 役

舞台

• - 血の婚礼
• - 尾上紫リサイタル・雪月花
• - 風林火山 晴信燃ゆ - 三条の方 役

結論

尾上紫は、日本舞踊と演劇の両方で卓越した才能を持つアーティストです。彼女の伝統を受け継ぎつつ、現代の舞台で革新を追求し続ける姿勢は、多くのファンを魅了しています。

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