山内豊政

山内豊政（やまうち / やまのうち とよまさ）

山内豊政は、1871年（明治4年）5月29日に生まれ、1955年（昭和30年）10月18日に亡くなった、明治から昭和期の政治家、華族です。土佐藩南邸山内家の3代目当主であり、貴族院男爵議員としても活動しました。

生い立ちと家督相続

山内豊政は、土佐藩南邸山内家の2代目当主である山内豊積（やまうちとよつむ、10代藩主山内豊策の五男である山内豊著の三男）の長男として生まれました。1895年（明治28年）1月8日、父の死去に伴い男爵を襲爵し、南邸山内家の当主となりました。

学歴と軍歴

学習院高等科を卒業後、和仏法律学校（現在の法政大学）で法律を学びました。1896年（明治29年）12月には、一年志願兵として歩兵第22連隊に入隊。1899年（明治32年）2月には陸軍歩兵少尉に任官し、軍人としてのキャリアをスタートさせました。1905年（明治38年）には後備役となっています。

貴族院議員としての活動

1904年（明治37年）7月10日、山内豊政は貴族院男爵議員に選出され、公正会に所属して政治活動を行いました。1925年（大正14年）7月9日まで、3期にわたりその任を務めました。

家族

山内豊政の妻はアイ（真木長義二女）で、1943年1月22日に亡くなっています。彼には、多くの子供たちがいました。

長男：豊輝（とよてる、1944年1月26日に戦病死）
三男：秀夫（ひでお、楠田英世男爵家の養子となり、後に南邸山内家4代当主となる）
五男：豊保（とよやす、1944年12月3日病死）
長女：達子（たつこ、1904-1959、医学博士松岡冬樹の妻。1925年に結婚し、夫と共にブラジルへ渡航。帰国後、1938年に夫と死別）
二女：華子（はなこ、内藤政道の妻）
四男：豊文（とよふみ、茂木蔵之助の養子となるが、後に復籍）

墓所

山内豊政の墓所は、青山霊園1-イ3-1にあります。

栄典

1931年（昭和6年）4月15日には、正三位を授与されました。

参考文献

筒井住蓮編『大日本華族大鑑』都通信社、1911年。
人事興信所編『人事興信録 第14版 下』人事興信所、1943年。
『貴族院要覧（丙）』昭和21年12月増訂、貴族院事務局、1947年。
衆議院・参議院編『議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
霞会館華族家系大成編輯委員会『平成新修旧華族家系大成 下巻』霞会館、1996年。
杉謙二編『華族畫報』下、吉川弘文館、2011年（華族画報社大正2年刊の複製）。

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