山本道子 (作家)

山本道子の文学と経歴

山本道子（やまもと みちこ、1936年12月4日生まれ、本名：古屋道子）は、日本の著名な小説家および詩人です。東京都中野区出身で、1957年に跡見学園短期大学の国文科を卒業しました。在学中には、全国学生コンクールに出品した短編小説「蜜蜂」が佳作に入選し、文学の道を歩むきっかけとなります。その後、彼女は現代詩へとジャンルを変え、天沢退二郎や渡辺武信、菅谷規矩雄などと共に同人誌「凶区」を創刊しました。

結婚後、山本道子は夫と共にオーストラリアに移住し、約3年間をそこに過ごします。帰国後、再び小説に取り組み、『魔法』で第4回新潮新人賞を受賞し、さらに『ベティさんの庭』で第68回芥川龍之介賞を受賞するなど、彼女の文学的地位を確立します。1998年以降は新たな著作が出版されていませんが、彼女の作品は今なお多くの読者に親しまれています。

受賞歴の詳細

• - 1955年：『蜜蜂』が文藝学生小説コンクールで佳作入選。
• - 1972年：『魔法』が第4回新潮新人賞を受賞。
• - 1973年：『ベティさんの庭』で第68回芥川龍之介賞を受賞。
• - 1984年：『ひとの樹』が第24回女流文学賞を受賞。
• - 1993年：『喪服の子』が第21回泉鏡花文学賞を受賞。
• - 1995年：『瑠璃唐草』が第2回島清恋愛文学賞を受賞。

主な著書

山本道子の著作には、詩集や小説など多くのジャンルが含まれます。以下は代表的な作品です：

• - 『壷の中 詩集』 (1959年、ユリイカ)
• - 『みどりいろの羊たちと一人 詩集』 (1960年、ユリイカ)
• - 『飾る 詩集』 (1962年、思潮社)
• - 『そこに蛇がいる』 (1968年、思潮社)
• - 『ベティさんの庭』 (1973年、新潮社、後に文庫版)
• - 『裸像』 (1974年、新潮社)
• - 『海と砂糖黍』 (1975年、文藝春秋)
• - 『山本道子詩集』 (1976年、思潮社)
• - 『天使よ海に舞え』 (1981年、新潮社)
• - 『ヴィレッジに雨』 (1983年、新潮社)
• - 『ひとの樹』 (1985年、文藝春秋)
• - 『私のえらんだ幸福主義』 (1986年、海竜社)
• - 『蛇苺』 (1986年、新潮社)
• - 『ひとり幽けき』 (1987年、文藝春秋)
• - 『鳥のいる談話室,スィング・スィング・スィング』 (1989年、新潮社)
• - 『透明な鳩』 (1990年、講談社)
• - 『闇の燭台』 (1990年、新潮社)
• - 『愛の遠景』 (1991年、中央公論社)
• - 『喪服の子』 (1992年、講談社)
• - 『微睡む女』 (1993年、新潮社)
• - 『瑠璃唐草』 (1995年、講談社)
• - 『女神』 (1997年、講談社)
• - 『水の抱擁』 (1998年、講談社)

加えて、彼女は翻訳作品も手掛けており、ドリス・ランドの『エリック 1640日の青春』の翻訳を手がけています。

まとめ

山本道子は、現代日本文学の中で確固たる地位を築いた作家の一人です。彼女の作品は詩と小説を通じて多くの読者に感動を与え、現在も広く読み継がれています。文学界における彼女の貢献は、後の世代の作家たちにも影響を与え続けていると言えるでしょう。

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