岡村静彦

岡村 静彦（おかむら しずひこ）の生涯

岡村静彦は1848年2月13日、現在の山口県萩市で生まれました。父は長州藩士の岡村丈平で、母は歌子です。彼の幼名は省三であり、若い頃に叔父の岡村熊七から学びました。

静彦は文久3年に攘夷警備のため馬関に出向き、馬関戦争に参戦します。この戦いでは勇敢に戦い、藩主の毛利敬親から表彰を受けました。その後、彼は川上弥一の指導のもと、豊前国田の浦で攘夷活動に従事しました。

元治元年、彼は久坂玄瑞が結成した八幡隊に参加し、禁門の変に参加します。御所近くで幕府軍と接触し、激しい戦闘に巻き込まれましたが、敗退し故郷に戻ることとなりました。その後、一時的に病を患いましたが、慶応2年には四境戦争が始まると、再び豊前小倉に向かい、戦闘に加わりました。

明治元年には禁闕守衛として幕軍に対抗し、その後、公家の中納言西園寺公望に随伴して丹波国や丹後国、但馬国、因幡国などを巡回し、民の鎮撫に従事しました。

明治2年、長州藩の常備軍が編成されると、岡村は第1大隊の小隊長を命ぜられましたが、兵の不満から脱藩が発生し、これに対処するために再び鎧峠や三田尻、江原峠などで鎮圧活動を行いました。明治3年10月に藩を離れ、陸軍に入隊し、急速に昇進して二等軍曹となりました。

その後、明治4年に陸軍少尉、同年12月には大尉に昇進し、近衛兵や仙台鎮台附を経て、明治10年の西南戦争では征討軍団に編入され、日向国、大隅国、薩摩国を転戦しました。この功績により、明治11年6月には勲五等に叙されました。

明治12年3月に少佐に昇進し、歩兵第2連隊第2大隊長に就任、その後歩兵第3連隊第2大隊長、さらに歩兵第2連隊第2大隊長を歴任し、明治18年5月に陸軍中佐に進級しながら歩兵第6連隊長に就任しました。

明治19年には歩兵第23連隊長に転任し、明治24年7月に大佐に昇進しました。明治27年の日清戦争では第6師団に編入され、威海衛攻略に貢献したことから功四級に叙されました。さらに明治29年10月に少将に昇任し、歩兵第4旅団長に就任しました。

明治32年3月には歩兵第3旅団に転任し、明治33年4月に休職。明治37年の日露戦争では留守第6師団長および歩兵第11旅団長として再任され、師団の補充業務に従事しました。

明治39年3月に後備役に編入され、その後大正15年7月に病により79歳で亡くなりました。彼の最終的な墓所は青山霊園立山墓地にあります。

家族

岡村静彦は妻の多満と、次男の勝彦がいます。彼の生涯は日本の軍事史に深く刻まれており、数々の戦争での功績が評価されています。

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