峯陽一

峯陽一

峯陽一（みね よういち、1961年12月24日 - ）は、日本の著名な経済学者、アフリカ地域研究者、国際関係学者であり、同志社大学グローバル・スタディーズ研究科教授を務めています。専門は、南部アフリカ経済論およびヒューマン・セキュリティ論です。また、2023年4月よりJICA緒方貞子平和開発研究所の研究所長（非常勤）も兼務しています。

経歴

熊本県天草市で生まれました。1987年に京都大学文学部史学科を卒業後、1993年に同大学院経済学研究科博士課程を満期退学しました。大学院在学中には、ナミビア独立支援キャンペーン事務局で活動するなど、社会運動にも積極的に関わっていました。

1993年中部大学国際関係学部に専任講師として着任し、1996年に助教授、2002年に教授に昇任しました。この間、1998年から2000年まで南アフリカ共和国のステレンボッシュ大学政治学科で助教授を務め、国際的な研究活動も展開しました。

2006年大阪大学人間科学研究科助教授を経て、2007年に准教授に就任。2010年より同志社大学グローバル・スタディーズ研究科教授として教鞭を執っています。

受賞歴

1993年、日本アフリカ学会研究奨励賞を受賞。2000年には国際開発研究大来賞、2001年にはNIRA大来政策研究賞を受賞するなど、研究者として高い評価を受けています。

著書

峯陽一は、アフリカ地域研究、開発経済学、国際関係論に関する多数の著書を執筆しています。

単著

『南アフリカ－「虹の国」への歩み』岩波新書、1996年
『現代アフリカと開発経済学－市場経済の荒波のなかで』日本評論社、1999年
『2100年の世界地図－アフラシアの時代』岩波新書、2019年
『開発協力のオーラル・ヒストリー－危機を超えて』東京大学出版会、2023年

共編著

『憎悪から和解へ——地域紛争を考える』畑中幸子共編著、京都大学学術出版会、2000年
『アフリカから学ぶ』武内進一、笹岡雄一共編、有斐閣、2010年
『南アフリカを知るための60章』（エリア・スタディーズ）編著、明石書店、2010年
『講座生存基盤論 第5巻 生存基盤指数 人間開発指数を超えて』佐藤孝宏、和田泰三、杉原薫共編、京都大学学術出版会、2012年

訳書

スティーヴ・ビコ『俺は書きたいことを書く——黒人意識運動の思想』共訳、現代企画室、1990年
ファティマ・ミーア『ネルソン・マンデラ伝——こぶしは希望より高く』共訳、明石書店、1990年
レナード・トンプソン『南アフリカの歴史』共訳、明石書店、1995年
シンディウェ・マゴナ『母から母へ』コザ・アリーン共訳、現代企画室、2002年
アレクサンダー・ガーシェンクロン『後発工業国の経済史——キャッチアップ型工業化論』共訳、ミネルヴァ書房、2005年
クレイグ・N.マーフィー『国連開発計画〈UNDP〉の歴史——国連は世界の不平等にどう立ち向かってきたか』共監訳、明石書店、2014年

峯陽一の研究は、アフリカ地域研究、開発経済学、国際関係論に多大な貢献をしており、学術界だけでなく、開発協力の現場にも大きな影響を与えています。

もう一度検索