島津久濃

島津久濃（しまづ ひさあつ）

島津久濃は、江戸時代中期に薩摩藩の有力支藩であった宮之城島津家の第10代当主です。寛延2年（1749年）に、宮之城島津家前領主の島津久倫の子として生まれました。

宮之城島津家について

宮之城島津家は、島津氏の祖である島津忠良の三男・尚久を始祖とする家系です。代々の当主は「図書」を通称としており、島津忠長の代から薩摩国宮之城を領地としました。久方の時代に一所持となり、久倫の時代に大身分に列しました。家紋は宮之城十文字を用いています。宮之城島津家は、薩摩藩の中でも特に重要な役割を果たした家柄の一つとして知られています。

生涯

久濃は、兄である久亮が家督を継いでいた宮之城島津家に生まれました。宝暦13年（1763年）、兄の久亮が亡くなったため、15歳で宮之城家の家督を相続し、代々の通称である「図書」を名乗りました。しかし、明和7年（1770年）6月13日に、22歳という若さで亡くなっています。

久濃の死後、宮之城島津家の家督は、分家である島津久平の子・久郷が婿養子として迎えられ、相続することになりました。久濃の短い生涯は、宮之城島津家の歴史の中で、一筋の光のように輝き、また、その早すぎる死は、多くの人々に惜しまれることとなりました。

参考文献

* 長崎省吾関係文書 平田四郎兵衛〔他〕『宮之城島津家事績』 - 国立国会図書館デジタルコレクション

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