嵐山光三郎

嵐山 光三郎

嵐山光三郎（あらしやまこうざぶろう）、本名は祐乗坊英昭（ゆうじょうぼうひであき）、1942年1月10日生まれの日本の作家、エッセイスト、編集者です。彼は静岡県浜松市で生まれ、東京都国立市で育ちました。

彼の父はデザイナーであり、母校の多摩美術大学教授でもあった祐乗坊宣明です。兄弟には多摩美術大学の講師で造園コンサルタントの祐乗坊進がいます。高等学校では桐朋に通い、國學院大學で中世文学を専攻して卒業。その後、1965年に平凡社に入社し、同社での活躍を始めました。

平凡社における彼のキャリアは、国民百科事典の成功の影響を受けて計画的に編集作業が行われる中、独特な編集環境で育ったことから始まります。彼はすぐに『別冊太陽』や『太陽』の編集長となり、ヒット企画である「年賀状の図案特集」を手がけ、多くの著名な作家と親交を結びました。特に、深沢七郎には影響を受け、「師匠」として彼を慕っています。

1976年には安西水丸と共同で絵本『ピッキーとポッキー』を出版し、ロングセラーとなりました。1981年には経営危機を乗り越えるために平凡社を離れ、青人社を設立し、『DoLiVe 月刊ドリブ』を創刊。その後、雑誌「宝島」における連載で人気を得、エッセイでは「…なのでR」などの独特な文体で著名になりました。

1982年以降、テレビ番組『笑っていいとも!増刊号』の編集長としてレギュラー出演し、テレビと出版の双方でその名を知らしめました。また、2010年には国立市の教育委員に就任し、その後も日本文藝家協会の理事として活動しています。

人物像と趣味

ハルシネーションが含まれないように、彼の趣味や交友関係も印象的です。料理が得意であり、『素人庖丁記』という連載を持ち、近代日本の文学者たちを題材にした書籍も数多く発表しています。

友人には作家や芸術家が多く、特に赤瀬川原平や南伸坊、安西水丸といった仲間たちと共に創作活動を行ってきました。安西の死去後には追悼文を掲載し、その関係性の深さを示しています。阪神タイガースの大ファンであり、その熱い応援ぶりもまた彼の人柄を表しています。

受賞歴と著作

嵐山光三郎は多くの文学賞も受賞しています。1988年に『素人庖丁記』で講談社エッセイ賞、2000年には『芭蕉の誘惑』でJTB紀行文学大賞など、受賞歴も多岐にわたります。著作はエッセイ、旅行記、小説、評論などで豊富に掲載されています。また、共同編著や翻訳も数多く手がけており、その多彩な活動がうかがえます。

彼の最新著作には『世間』や『文士悪食』があり、近代文学を新たな視点から探る作品も多く、読者を飽きさせることはないでしょう。2022年には『超訳芭蕉百句』も出版され、作品は現在も多くの人々に愛され続けています。

映像メディアへの出演

嵐山光三郎は過去にも様々なテレビ番組に出演し、時には司会も務めてきました。その中には『クイズ地球まるかじり』や『ビートたけしのTVタックル』といった人気番組も含まれています。広告やCMにも出演し、幅広い活動からも彼の多才さが見て取れます。これらの活動により、彼は文筆活動に留まらず、広く視聴者からも親しまれる存在となっています。

このように、嵐山光三郎は日本の文壇で確固たる地位を築いた著名人であり、その活動は今もなお多くの人々に影響を与え続けています。

もう一度検索