川口田麦山

川口田麦山（かわぐちたむぎやま）

川口田麦山は、新潟県長岡市川口地区の中部から南部に広がる地域です。かつての北魚沼郡田麦山村に当たり、豊かな自然に囲まれた地域です。

地理

川口田麦山は、長岡市の川口地区南部に位置し、魚沼丘陵の一角を占めます。北は西川口、東は魚沼市下島・原、東南は魚沼市明神、南は十日町市中条、西南は十日町市東下組、西は小千谷市岩沢・川井と隣接しています。地域内には相川川が北流しています。

歴史

川口田麦山の地には、縄文時代の浦無沢遺跡や上玄入遺跡が存在しますが、弥生時代の痕跡は見つかっていません。古代には和名抄の魚沼郡剌上郷に比定されていますが、正確な位置は特定されていません。中世には、下川郷十九半名の一つとして田麦山の名が現れ、大淵氏の支配を受けました。

江戸時代には高田藩に属し、川口組に属して川口宿の助郷を務めました。その後、天領、会津藩領と支配が変わり、明治時代に入り町村制が施行されると田麦山村となりました。昭和の大合併で川口村（後の川口町）に編入され、長岡市との合併を経て、現在の長岡市川口田麦山となりました。

油田の歴史

かつて田麦山では油田開発が行われ、地域経済を支えました。大正時代から試掘が行われていましたが、本格的な開発は昭和30年代に入ってからです。寺泊層の深層油田開発に成功し、年間1万6000キロリットルの石油と1日9,000立方メートルの天然ガスを産出しました。しかし、昭和30年代後半から徐々に生産量が減少し、1990年代には都市ガス用生ガスの産出のみとなりました。油田の衰退は過疎化を招き、全戸が移転する集落も出ましたが、電機工場の進出が見られました。

地名の由来

地名の由来は諸説あり、『元禄郷帳』には「古は田麦村」と記されています。一説には、たむ木の多い場所、峠の地主神への手向け（タムケ）などが由来とされています。長岡市との合併の際に、旧町名の「川口」が冠称されました。

史跡

田麦山油田記念碑：かつての油田開発を記念する碑
浦無沢遺跡：縄文時代の遺跡
上玄入遺跡：縄文時代の遺跡

交通

バス：川口町営バス
道路：新潟県道58号小千谷大和線、新潟県道71号小千谷川口大和線など

施設

田麦山簡易郵便局
生活改善センター
田麦山きのこセンター
小高会館
前原会館
大谷内会館
熊野神社

閉鎖された施設

川口町立田麦山小学校：2008年3月23日閉校

関連項目

油井
川口組
川口相川
川口荒谷
川口牛ケ島
東川口 (長岡市)
川口木沢
川口峠
川口中山
* 西川口 (長岡市)

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