川合武

川合武（かわい たけし）

川合武は、1915年9月21日に生まれ、1991年1月15日に没した日本の内務・自治官僚、そして政治家です。衆議院議員を1期務めました。

生い立ちと官僚時代

神奈川県出身で、横浜一中、水戸高を経て、1940年に東京帝国大学法学部を卒業しました。卒業後、内務省に入省し、長野県特高課長などを歴任。その後、総理秘書官、自治省官房調査官を経て消防庁次長を務めるなど、官僚として要職を歴任しました。退官後は、日本消防協会常任顧問を務めています。

政治家としての活動

1952年の第25回衆議院議員総選挙に日本自由党公認で神奈川県第1区から立候補しましたが落選。その後、1953年と1958年の総選挙にも無所属で立候補しましたが、いずれも当選には至りませんでした。

1971年には、横浜市長選挙に自民党推薦で立候補しましたが、現職の飛鳥田一雄に敗れました。1976年、第33回衆議院議員総選挙で神奈川県第4区から新自由クラブ公認で出馬し、初当選を果たしました。衆議院議員在任中は、新自由クラブ財務委員長を務めています。

1979年の第35回衆議院議員総選挙で落選し、政界を引退。晩年は、新自由クラブ解散後も、田川誠一による後継政党である進歩党の候補者応援や政策宣伝に尽力しました。

人物像と逸話

磯子小学校時代から近所に飛鳥田一雄が住んでおり、小学校・中学校を通じて成績はトップクラスでした。

1952年に日本自由党公認で衆院選に出馬した際、総裁であった吉田茂の応援演説を勧められましたが、「そのような恩恵を蒙ろうとは思っていない」と拒否したというエピソードがあります。

1971年の横浜市長選挙は、同じ横浜一中出身である川合と飛鳥田の「同級生対決」として、当時のメディアから大きな注目を集めました。

映画「小説吉田学校」の1952年衆院選の開票本部シーンでは、落選した候補者として「川合武」の名前が登場します。

関連人物

飛鳥田一雄: 弁護士、横浜市長、日本社会党委員長。横浜市立磯子小学校、横浜一中時代の同級生。
寺田透: 元東京大学教授。横浜一中時代の同級生。
* 山口良樹: 衆議院議員時代の秘書。のちに自由民主党衆議院神奈川13区総支部事務局長、海老名市議会議員。

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