川崎市バス井田営業所

川崎市バス井田営業所は、神奈川県川崎市高津区明津に位置する、川崎市交通局のバス営業所です。正式名称は川崎市交通局自動車部井田営業所であり、営業所略号はAです。最寄りのバス停留所は「井田営業所」です。

概要

井田営業所は、川崎市中央部の高津区、宮前区、中原区、幸区に路線を展開しています。2017年 3月26日より、神奈川中央交通の子会社である神奈川中央交通東・井田営業所に管理委託されています。それ以前は川崎市交通局の直営でした。

沿革

1966年8月 - 井田出張所として開設。
1968年 - 井田出張所から井田営業所に昇格。
2017年 3月26日 - 神奈川中央交通東による管理委託が開始。

現行路線

井田営業所が担当する主な路線は以下の通りです。

有馬線

鷺02系統：鷺沼駅 - 有馬第二団地 - 久末 - 野川 - 千年 - 小杉駅前 (東急バス東山田営業所と共管)
鷺02系統：鷺沼駅 - 有馬第二団地 - 久末 - 野川 - 井田営業所前
鷺02系統：鷺沼駅 - 有馬第二団地前 - 久末 - 野川 - 千年 - 中原駅前（東急バス東山田営業所と共管）

東急田園都市線鷺沼駅とJR南武線武蔵小杉駅を結ぶ路線で、市バスと東急バスの共通定期券が利用可能です。ただし、共通定期券は鷺沼駅 - 野川 - 小杉駅前・新城駅前間に限られ、井田営業所発着便の野川 - 井田営業所間や他の系統は対象外です。運賃は市バスが大人220円・子供110円、東急バスが大人230円・子供115円（現金120円）と異なっています。

野川・久末・千年地区を経由するため、全区間で乗客が多く、中原街道や野川交差点、千年交差点の渋滞により定時性の確保が難しい状況です。

この路線を補完するものとして、市バスの溝21系統（溝口駅南口・井田営業所 - 野川 - 有馬第二団地）や、東急バスの杉06系統（小杉駅 - 久末 - 道中坂下）、杉09系統（小杉駅 - 野川 - 野川台公園前）が並行して運行しています。日中は直通便が中心で、区間便は朝夕に集中しています。直通便は毎時4 - 5本で、市バスと東急バスが交互に運行しています。区間便や並走する各系統を含めると、1時間に6 - 10本程度、ラッシュ時にはそれ以上のバスが運行されます。

2022年 2月1日のダイヤ改正で、菅生営業所が撤退し、この路線の全便が井田営業所の管轄となりました。また、有馬第二団地始発便と久末発着便が廃止されました。2024年4月1日の減便ダイヤ改正で、新城駅前発着が廃止となり、中原駅前発着に延長されました。

馬絹線

城11系統：新城駅 - 千年 - 野川 - 馬絹 - 宮前平駅
城11系統：新城駅 - 千年 - 野川 - 馬絹 - 宮前平駅 - 宮前区役所
城11系統：井田営業所 - 野川 - 馬絹 - 宮前平駅
城11系統：井田営業所 → 野川 → 馬絹 → 宮前平駅 → 宮前区役所
城11系統：宮前平駅 - 馬絹 - 野川 - 井田営業所 - 井田病院

宮前平駅と武蔵新城駅を尻手黒川道路・中原街道経由で結ぶ路線です。宮前区役所行きは、宮前平駅に2度停車します。新城駅方面から来たバスは、尻手黒川道路沿いのロータリーには入らず、宮前平駅北口側の乗り場から宮前区役所へ立ち寄ります。営業所方面行きは出入庫の便が少なく、ほとんどが井田病院への通院路線として運行されています。東急バス宮02と大部分を並行しており、東急バスとの共通定期券取扱い区間があります。新城駅前発は、野川交差点や馬絹交差点の渋滞により定時性の確保が難しいです。

久末線

溝21系統：有馬第二団地 - 久末 - 野川 - 千年 - 新作 - 溝口駅南口
溝21系統：有馬第二団地 - 久末 - 野川 - 井田営業所

溝口駅と宮前区の有馬第二団地を結ぶ路線です。朝から夜20時台まで運行しています。有馬・野川地区の買い物輸送や、高津区役所へのアクセス路線として利用されています。

市民プラザ線

溝23系統：溝口駅南口 - 新作 - 市民プラザ - 梶ヶ谷駅
溝23系統：溝口駅南口 - 新作 - 市民プラザ
溝23系統：溝口駅南口 - 新作 - 梶ヶ谷駅
溝23系統：井田営業所 - 千年 - 新作 - 溝口駅南口
溝23系統：井田営業所 - 千年 - 市民プラザ - 梶ヶ谷駅
溝23系統：井田営業所 - 千年 - 市民プラザ
溝23系統：井田営業所 - 千年 - 梶ヶ谷駅

梶ヶ谷駅・溝口駅と、高津区の橘処理センターに併設された市民プラザを結ぶ路線です。市民プラザ経由便と通過便があり、井田営業所発着便も多く設定されています。原則として中型車での運行ですが、一部便は大型車で運行されます。

久末団地線

溝25系統：高田町 - 久末団地 - 谷中 - 子母口住宅 - 井田営業所
溝25系統：高田町 - 久末団地 - 谷中 - 能満寺 - 千年 - 新作 - 溝口駅南口
原01系統：高田町 - 久末団地 - 谷中 - 能満寺 - 千年 - 中原駅

市バスの定期運行路線では珍しい横浜市を通る路線で、30-60分に1本の運行です。久末団地から西原・高田町まで乗車する場合は、以前は横浜市内運賃が適用されていましたが、現在は全区間が川崎市内運賃となっています。朝夕には武蔵中原駅へ向かう原01系統が運行されます。

蟹ヶ谷線

杉10系統：小杉駅 - 下新城 - 井田営業所

主に鷺02の小杉駅側の出入庫系統として運行されており、メインの小杉駅 - 蟹ヶ谷間の運行は上平間営業所が担当しています。

新城線

川66系統：川崎駅西口 - 塚越 - 江川町 - 三菱ふそう前 - 元住吉 - 井田営業所（始発の川崎駅西口行、終車の井田営業所行のみ）
川66系統：川崎駅西口 - 塚越 - 江川町 - 三菱ふそう前 - 元住吉 - 井田病院
川66系統：井田営業所 - 井田病院
川68系統：新城駅 - 千年 - 井田営業所前 - 井田病院
杉01系統：小杉駅東口 - 元住吉 - 井田 (← 中央療育センター前 ←) - 井田病院
杉01系統：井田営業所 ← 中央療育センター前 ← 井田病院
杉02系統：横須賀線小杉駅 - 小杉駅東口 - 元住吉 - 井田病院
杉03系統：横須賀線小杉駅 - 小杉駅東口 - 元住吉 - 井田営業所 - 蟹ヶ谷
杉03系統：横須賀線小杉駅 - 小杉駅東口 - 元住吉 - 井田営業所
杉03系統：井田営業所 - 蟹ヶ谷
杉04系統：横須賀線小杉駅 - 小杉駅東口 - 元住吉 - 井田営業所 - 新城駅
杉04系統：井田営業所 - 新城駅

井田営業所の基幹路線で、数多くの子系統を持っています。川崎駅西口からは井田病院へ、横須賀線小杉駅からは蟹ヶ谷・新城駅へ集約するダイヤとなっています。川66系統は毎時2本程度、小杉駅発着の各系統は合わせて毎時4 - 6本程度運行されています。川68系統は新城駅から井田病院への通院路線として、毎時1本程度運行されています。

久地線（旧矢ノ口線）

溝06系統：向丘遊園駅南口 - 久地駅 - 梅林 - 溝口駅 - 第三京浜入口 - 新城駅 - 下新城 - 井田営業所
溝06系統：向丘遊園駅南口 - 久地駅 - 梅林 - 溝口駅
溝06系統：登戸駅 - （←多摩警察署前／向丘遊園駅入口→） - 久地駅 - 梅林 - 溝口駅 - 第三京浜入口 - 新城駅 - 下新城 - 井田営業所
溝06系統：登戸駅 - （←多摩警察署前／向丘遊園駅入口→） - 久地駅 - 梅林 - 溝口駅

向ヶ丘遊園駅・登戸駅と溝口駅・第三京浜入口・井田営業所を結ぶ路線です。井田営業所発着便は比較的長距離の路線です。全便が中型車で運行されています。かつては南武鉄道（後の立川バス）が営業していた路線を川崎市交通局が引き継ぎました。2020年 4月1日から井田営業所の単独運行となっています。

過去の路線

過去には以下の路線も運行していました。

梶ヶ谷線（向01系統）：梶ヶ谷駅 - しばられ松 - 神木本町 - 五所塚 - 向丘遊園東口、梶ヶ谷駅 - 千年 - 井田営業所（一部現存）
蟹ヶ谷線（杉10系統）：小杉駅 - 下新城 - 子母口住宅 - 蟹ヶ谷、中原駅 - 下新城 - 子母口住宅 - 蟹ヶ谷
新城線（川63系統など）：新城駅 - 千年 - 井田営業所、川崎駅西口 - 元住吉 - 井田営業所など
西加瀬循環線（杉03、杉04系統）：横須賀線小杉駅周辺の循環路線
久地線（溝06系統）：向丘遊園駅南口 - 久地駅 - 梅林 - 溝口駅 - 第三京浜入口
有馬線（鷺02系統）：鷺沼駅 - 有馬第二団地 - 久末

車両

かつて川崎市交通局では、市内工場があったいすゞ自動車と三菱ふそうの車両を導入していましたが、現在は指名競争入札制度により、国産ディーゼル4社の車両が導入されています。井田営業所では、大型車、中型車ともにいすゞ車と日野車が中心ですが、三菱車と日産ディーゼル車も若干数配置されています。配置車種は、いすゞ・エルガ、エルガハイブリッド、日野・ブルーリボンII、ブルーリボンシティハイブリッド、三菱ふそう・エアロスター、日産ディーゼル・スペースランナーRA、いすゞ・エルガミオなどです。2024年2月に日産ディーゼル製車両の配置が消滅しました。

脚注

外部リンク

川崎市交通局（市バス） - 川崎市公式サイト
* 川崎市交通局自動車部井田営業所 - 川崎市公式サイト

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