州泰

州泰（しゅう たい）

州泰は、三国時代の魏に仕えた武将・政治家であり、荊州義陽郡の出身です。彼の事績は『世語』に詳しく記されています。

生涯

州泰は、荊州刺史の裴潜に従事として取り立てられました。裴潜は、宛に駐屯していた司馬懿の下へ度々州泰を遣わせたため、司馬懿にその才能を見出されます。上庸の孟達征伐では、先導役を務めました。

喪に服した後、新城太守に任じられますが、司馬懿は州泰を重用するため、自身の属官に空席を設け、喪明け後すぐに彼を属官に取り立て、36日後には太守に抜擢したとされています。司馬懿に宴席に招かれた際、平民出身であることを尚書の鍾繇（鍾会）に中傷されますが、州泰は堂々と応じ、宴席の人々を感嘆させました。

その後、対呉戦線で武功を重ね、250年の戦いでは王昶・王基と共に参加し、戦果を挙げました。司馬師が政権を握ると、州泰は王基、鄧艾、石苞らと並び、州郡を治める有能な将として名を連ねます。

軍事面だけでなく、治績にも優れていた州泰は、司馬昭にもその才能を認められ、豫州刺史、兗州刺史を歴任しました。

258年の諸葛誕の反乱では、援軍として侵攻してきた朱異率いる呉軍を陽淵で迎え撃ち、大勝利を収めます。

259年、都督荊州諸軍事が二分割されると、州泰は荊州方面へ復帰し、襄陽に鎮守する都督江南諸軍事に任命され、仮節を与えられ征虜将軍に昇進しました。

261年に亡くなると、衛将軍を追贈され、壮侯という諡号が贈られました。

司馬氏に重用された人物でしたが、晋の建国を見ることはできませんでした。また、彼の子や一族が晋建国後に列侯されたという記録も残っていません。

三国志演義

小説『三国志演義』では、正史と同様に諸葛誕の反乱で魏軍の右備えとして参加し、鍾会の策に従って呉軍と戦い、勝利に貢献しています。

参考文献

『三国志』
『晋書』

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