巫山県

巫山県（ふざんけん）

巫山県は、中華人民共和国重慶市に位置する県です。重慶市の東端に位置し、東と南は湖北省、西は奉節県、北は巫渓県と接しています。

地理

巫山県は、三峡ダム地区の中心に位置し、「渝東門戸」と称されてきました。巫峡の両岸に位置し、県政府は大寧河と長江の合流地点にあります。東経109度33分から110度11分、北緯30度45分から23度28分の範囲に位置します。県内の地形は複雑で、南北は高く、中央部は低く、深い峡谷を形成しています。カルスト地形が発達しており、山地の面積は96%、平坦な部分はわずか4%です。亜熱帯に属し、季節風の影響で湿潤な気候です。年平均気温は摂氏18.4度、年平均降水量は1041mmです。

歴史・沿革

戦国時代には楚の巫郡の領域でした。紀元前277年（秦の昭襄王30年）に秦によって巫県となりました。211年（後漢の建安15年）には、荊州の主となった劉備が巫県を分割して北井県を設置しました。222年（蜀の章武2年）には、県境付近が呉に属し、宜都郡の下に置かれました。260年（呉の永安3年）には、宜都郡を分割して建平郡が置かれ、巫県を治めました。268年（西晋の泰始4年）には巴東郡に属しました。583年（隋の開皇3年）に建平郡が設置され、巫山県と名称を改めました。そして1997年6月28日に重慶市の管轄下に入りました。

行政区画

現在は、以下の行政区画を管轄しています。

街道: 高唐街道、竜門街道
鎮: 巫峡鎮、廟宇鎮、大昌鎮、福田鎮、竜渓鎮、双竜鎮、官陽鎮、騾坪鎮、抱竜鎮、官渡鎮、銅鼓鎮
郷: 両坪郷、曲尺郷、建坪郷、大渓郷、金坪郷、平河郷、当陽郷、竹賢郷、三渓郷、培石郷、篤坪郷
民族郷: 紅椿トゥチャ族郷、鄧家トゥチャ族郷

観光

巫山県は、長江三峡の美しい景観で知られています。特に以下の観光地が有名です。

長江三峡
小三峡（大寧河の竜門峡・巴霧峡・適翠峡）
小小三峡
神女峰

巫山には「三台八景十二峰」と呼ばれる景勝地が点在しています。2003年に開始された三峡ダムの第二期蓄水以降、湖域が拡大し、観光地区の峡谷が船舶で連絡可能になりました。1991年には、長江三峡と小三峡が中国の有名な観光地トップ40に選ばれ、2001年には国家AAAA級旅游景区に選ばれました。現在では、一日あたり8000人の観光客を受け入れ可能で、年間100万人もの観光客が訪れる有数の観光都市となっています。

交通

空港: 重慶巫山空港
鉄道: 鄭渝高速鉄道（巫山駅）
道路:
高速道路: 滬蓉高速道路、城巫高速道路
国道: G348国道

健康・医療・衛生

巫山県人民医院
巫山県中医院
巫山県婦幼保健院

考古学

巫山人 - 竜骨坡遺跡
大渓文化 - 長江文明

関連項目

四川盆地、三大ボイラー
秦嶺山脈、三峡
麻辣火鍋（重慶火鍋）
成渝経済区
在重慶日本国総領事館（管轄区域：重慶市・四川省・雲南省・貴州省）

外部リンク

巫山県人民政府

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