平戸ザビエル記念教会

平戸ザビエル記念教会は、長崎県平戸市鏡川町に位置するカトリック教会です。教会の守護聖人は大天使聖ミカエルですが、フランシスコ・ザビエルの平戸への3度の訪問を記念して、1971年にザビエルの像が聖堂の隣に建てられました。このことから「聖フランシスコ・ザビエル記念聖堂」とも呼ばれるようになり、現在の名称へと改められました。

概要

教会の所在地は、〒859-5152 長崎県平戸市鏡川町259-1（北緯33度22分10.6秒、東経129度32分58.5秒）です。平戸市街地の西側の丘の上にあり、市街地から坂道を登る途中で、光明寺や瑞雲寺などの寺院と重なって見える風景は、「寺院と教会の見える風景」として平戸を代表する景観の一つとなっています。鉄筋コンクリート造りのゴシック様式の教会堂で、左側にのみ八角塔があるアシンメトリー（左右非対称）な景観が特徴的です。カトリック長崎大司教区においては、平戸地区（平戸市・松浦市および佐世保市江迎町）を管轄する主管教会となっています。

沿革

平戸は、日本に初めてキリスト教を伝えたフランシスコ・ザビエルが3度にわたり布教に訪れた地です。ザビエル以降に来日したイエズス会宣教師たちによって、平戸島や生月島では多くの住民がカトリックの洗礼を受けました。その後の江戸時代の禁教令下でも、隠れキリシタンとして信仰を受け継いでいった人々が多くいました。

明治時代に禁教が解かれると、平戸でも宝亀や紐差などの教会が建てられました。平戸ザビエル記念教会のある平戸港周辺の市街地には、もともとカトリックの信徒は少なかったものの、近隣各地からの移転により信徒が増えていきました。1913年（大正2年）には、隣接地に「カトリック平戸教会」として仮聖堂が建てられ、約4km北の上神崎教会から司祭が巡回するようになりました。

そして1931年（昭和6年）4月に現在の教会堂が建てられ、早坂久之助司教によって献堂式が行われました。献堂40周年の1971年（昭和46年）9月には、聖フランシスコ・ザビエルの像が聖堂の隣に建立されたことから、「聖フランシスコ・ザビエル記念聖堂」とも呼ばれるようになりました。2006年には、献堂75周年とザビエル生誕500年を記念して、フランスのルルドの泉を模した「ルルド」が敷地内に建設されました。

建築概要

• - 設計: 末広設計事務所
• - 施工: 不明
• - 構造: 鉄筋コンクリート平屋建て
• - 様式: ゴシック様式

特徴

教会堂の外部は緑色に塗装されています。正面入り口に大尖塔を建て、尖塔頂部の稜線上に多くの小突起を有する形式は、ドイツのゴシック教会の特徴があると言われています。

アクセス

• - 西肥バス「平戸市役所前」バス停より徒歩約10分

周辺情報

• - 光明寺
• - 正宗寺 - 宗陽公（平戸藩主松浦隆信）の墓
• - 幸橋（オランダ橋）
• - 千光寺 - 栄西禅師ゆかりの寺

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