平田隆夫

平田隆夫：音楽への情熱を生涯貫いた作曲家

平田隆夫（1939年? - 2011年6月12日）は、日本の音楽シーンに大きな足跡を残したソングライターであり、ジャズピアニストです。

生い立ちと音楽への目覚め

京都府に生まれた平田は、武蔵野音楽大学で音楽の基礎を学びました。1965年には、ダン池田が率いるアフロ・キューバン・ジャズバンド「ダン池田とアフロキューバン」にジャズピアニストとして参加し、プロとしてのキャリアをスタートさせました。セルジオ・メンデスの音楽に触発され、独自の音楽性を追求し始めます。

平田隆夫とセルスターズの結成と成功

1968年、平田は自身のバンド「平田隆夫とセルスターズ」を結成しました。1969年には、グループ・サウンズ「ザ・ルビーズ」のギタリスト、菊谷英二を迎え、新宿の小田急百貨店のレストラン「バルーン」でレギュラー演奏を行うなど、精力的に活動を展開しました。

1971年、セルスターズはミノルフォン・レコード（現：徳間ジャパンコミュニケーションズ）と契約し、平田が作詞・作曲を手がけた『悪魔がにくい』でメジャーデビューを果たしました。この曲はオリコン週間シングルチャートで1位を獲得する大ヒットとなり、一躍その名を全国に知らしめました。

翌1972年には、内田良平が作詞した『ハチのムサシは死んだのさ』が、さらに大きな成功を収めます。土持城夫による編曲も高く評価され、第14回日本レコード大賞で編曲賞を受賞しました。平田自身もセルスターズと共に、第23回NHK紅白歌合戦に紅組として出場し、その人気を不動のものとしました。

セルスターズ解散後

1977年、「平田隆夫とセルスターズ」を解散後、平田は埼玉県川口市の西川口駅近辺にミュージックパブ「ハチのムサシ」を開店します。その後はコンピュータ音楽の制作会社を設立するなど、音楽業界で幅広く活動しました。1993年には、新しい女性ボーカリスト2名を迎え、「平田隆夫とセルスターズ」を18年ぶりに復活させました。

2008年3月には、経営するミュージックパブ「ハチのムサシ」を「ミュージックステーション ハチのムサシ」としてリニューアルオープンし、同地を拠点に演奏活動を続けました。

晩年と死

2011年6月12日、平田隆夫は縦隔脂肪肉腫のため、さいたま市岩槻区の病院で72歳で亡くなりました。彼の音楽は、今もなお多くの人々に愛され続けています。

主なディスコグラフィ

平田隆夫とセルスターズ『悪魔がにくい』（1971年）- 作詞・作曲
平田隆夫とセルスターズ『ハチのムサシは死んだのさ』（1972年）- 作曲
『楊志館高等学校校歌』（作詞：後藤尚武）- 作曲

関連事項

平田隆夫とセルスターズ
* 第23回NHK紅白歌合戦

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